先週は、玄人志向から登場したグラフィックスカード「RD-R7-360E-E2GB-JP」が複数のショップで注目を集めていた。AMDが「日本限定GPU」として発表した新GPU「Radeon R7 360E」を搭載したモデルで、価格は1万3000円弱となる。
Radeon R7 360Eは既存のR7 360をベースに省電力化したGPUで、コア/メモリクロックは1050MHz/6000MHzと変わらないが、リファレンスカードの消費電力が100ワットから75ワットに下げられるのが特徴だ。R7 360の標準カードでは必要だった6ピン×1の補助電源が不要になり、マザーボードからの給電だけで利用できる。
エントリー寄りのミドルレンジクラスながら、入荷ショップの評価はおしなべて高い。BUY MORE秋葉原本店は「補助電源なしでオンラインゲームがそこそこ楽しめる性能があって1万3000円。ちょうどこれくらいのカードを探している人は少なくないので、普通にヒットしそうですね。数量限定ながら初回入荷は潤沢ですし、ちょっとしたアップグレード目的に買っていく人は結構いるんじゃないでしょうか」と好意的だった。
別のショップも「今年の冬のボーナスシーズンはハイエンド系グラフィックスカードを買う人が多いですが、このクラスは完全にNVIDIA一人勝ち状態です。Radeonがとりつくしまはエントリーからミドルレンジの省エネ&低価格モデルのみなんですよね。その中で、比較的好調なR7 360の良さを強化したGPUが出たわけですから、地味ながら確実に売れるでしょう。しばらく供給されればRadeonの中で一番の売れ筋になると思いますよ」とコメントしている。
なお、Radeonの日本限定GPUとしては、2014年10月に登場した「Radeon R7 250XE」がある。R7 250Xをベースに消費電力とコアクロックを落としたモデルで、当時は「既存のラインアップの隙間に入って、よい具合に売れています」(TSUKUMO eX.)と評価されていた。R7 360Eも同様かそれ以上の売れ行きが期待できそうだ。
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