VAIO SIMは、NTTドコモのminiUIM(Micro SIM)仕様を採用する。VAIO S11の本体背面にあるMicro SIMスロットに差して使う。
VAIO S11はSIMロックフリー端末のため、APN(接続先情報)の設定をする必要があるが、VAIOのサポートサイトで専用ユーティリティ「VAIOオリジナルSIMユーティリティ」をダウンロードでき、これを使えば面倒な設定は一切不要だ。
ユーティリティの初回起動時に「VAIO STORE ID(購入時に登録したメールアドレス)」の入力が求められるが、その後は全て自動で設定され、使えるようになる。高速通信モード(最大150Mbps)と常時接続モード(最大200kbps)の切り替えもこのユーティリティで手軽に行える。
無線LANとLTEの両方を有効にして、筆者の自宅と、接続設定が有効な無線LANのない近くのファストフード店(東京都府中市)を行き来して試してみたところ、無線LAN環境がある自宅でVAIO S11を開けば無線LANですぐに接続され、ファストフード店でVAIO S11を開くと自動でLTE接続されるという挙動が確認できた。
ちなみに、そのファストフード店でOOKLA SPEEDTESTにてLTEの回線速度を計測したところ、下りが9.91Mbps、上りが4.04Mbpsだった。その直後にドコモ回線のスマートフォン(Xperia Z2 SO-03F)を経由したテザリングでの接続では、下りが約6Mbps、上りが2.5Mbps前後だった。
常時LTEで接続した場合のバッテリー駆動時間も気になるところだろう。いつもの通り、BBench 1.01を使って測定してみた。無線LANをオフにしてLTE(高速通信モード)で常時接続し、60秒間隔でのWebサイト訪問、10秒間隔でのテキスト入力、Windowsの電源プランを「バランス」に設定、ディスプレイの輝度は40%で固定してテストした。
この条件での結果は、バッテリー満充電から残量5%になるまで、ちょうど6時間動作した。無線LAN接続時のテスト結果(8時間39分)よりは短いものの、輝度40%設定でも十分明るいディスプレイを搭載しており、これだけ過酷な条件で6時間バッテリーが持ったことは実に心強い。
スマートフォンのテザリングやモバイルルーターを使う方法では、スマートフォンやモバイルルーターのバッテリー残量も気にする必要がある。仮にテザリングで6時間持ったとしても、6時間でPCとスマートフォン両方のバッテリーを使い切ってしまったら業務にならないが、PC単体で6時間使えれば、その後スマートフォンを数時間使うといった運用もできるだろう。
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