1月13日、ついに日本で「Surface Book」の発売日が正式に発表された。発売日は2月4日で、1月14日より予約受付を開始する。また同日には、延期されていた「Surface Pro 4」のCore i7モデルが1月22日に発売となることも明らかになった。
どちらもパフォーマンス志向のモバイルPCユーザーには見逃せない製品だが、Core i7搭載モデルの参考価格はSurface Bookが26万9800円(税別/以下同)から、Surface Pro 4が21万4800円からと高額であり、それだけにどちらを選べばいいのか本気で悩んでいる人も少なくないだろう。
米国モデル発表時に掲載した比較記事に書いた通り、基本的には、グラフィックス性能やキーボードの入力環境、より広い画面を望むならばSurface Book、タブレットとしての使い勝手や携帯性を重視するならばSurface Pro 4を選択すればよいのだが、スペック表を見比べても分からない「落とし穴」がある点に注意していただきたい。
その落とし穴とは「プロセッサ」のことだ。メーカー公式の製品情報を見ると、Surface BookはCore i5/Core i7、Surface Pro 4はCore m3/Core i5/Core i7を採用し、いずれもIntel最新の第6世代Coreファミリー(開発コード名:Skylake)となっている。ここでCore i5もしくはCore i7を選択すれば、CPUは同じと考えがちだが、実は違うのだ。
Surface Bookのプロセッサは以下の通り。
Surface Pro 4のプロセッサは以下の通り。
ここでの注目は、Core i5が2製品で同じCore i5-6300Uを使用している一方、Core i7は異なるということだ。Surface BookのCore i7-6600Uと、Surface Pro 4のCore i7-6650Uは最大動作クロックおよびスマートキャッシュの容量が同じ(ベースクロックはCore i7-6600Uが400MHz高い)で、ほとんど同じ性能と言えるが、プロセッサ内蔵のグラフィックス性能に大きな差がある。
Surface BookのCore i7-6600Uが内蔵するHD Graphics 520と、Surface Pro 4のCore i7-6650Uが内蔵するIris Graphics 540は、以下のスペックとなっている。
いずれもGPUの動作クロックは同じだが、Iris Graphics 540はシェーダー演算を行う実行ユニット(Execution Unit:EU)がHD Graphics 520の2倍となる48基あり、さらにキャッシュ用のeDRAMを64MBパッケージに実装した高性能なGT3e構成なのだ。HD Graphics 520はeDRAMを搭載しない下位のGT2構成となる。
Surface Bookはキーボード合体時にキーボード側に内蔵されている外部GPU(GeForce 940M相当と言われている)とGDDR5のグラフィックスメモリ1GBを利用できるが、分離してタブレットとして使う場合はHD Graphics 520に自動で切り替わる。
つまり、タブレット単体で利用するならば、Surface Pro 4 Core i7モデルのほうがグラフィックス性能は高い。Surface Bookはキーボード側に外部GPUを内蔵しているため、CPU内蔵GPUのほうは性能重視でなくてよいという判断なのだろう。
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