また、Iris Graphics 540内蔵のCore i7-6650Uに比べて、HD Graphics 520内蔵のCore i7-6600Uは性能で譲るぶん発熱の面で有利なため、Surface Bookがタブレット単体で7.7ミリ厚/約728グラムという薄型軽量ボディを実現するのに貢献している。これはCore i7搭載PCで世界最薄(米国モデル発表時/Microsoft調べ)をうたうスリムボディだ。
対するSurface Pro 4はタブレット単体で8.45ミリ厚で約766〜786グラムとなるが、これは放熱機構のスペースが必要なのに加えて、本体背面にタブレットを自立させられるキックスタンドを内蔵していることが大きい。
Surface Bookはキックスタンドを内蔵しておらず、タブレット側にUSBなどのインタフェースもなく、タブレット単体ではバッテリー駆動時間がかなり短くなってしまう(バッテリーの大部分はキーボード側に内蔵しているため)。
Surface BookはCore i7搭載タブレットとしては非常に薄型軽量のボディだが、ディスプレイの裏にSurfaceシリーズのトレードマークであるキックスタンドがない。キーボードを装着してクラムシェルノートPCとして使うことを前提に設計されているつまり、タブレットとして使うシーンが多ければ、Surface BookよりSurface Pro 4 Core i7モデルのほうが使い勝手、バッテリー駆動時間、そしてパフォーマンスも優位に立つ(放熱面はSurface Pro 4 Core i5モデルより不利になるが)。
Surface Bookはタブレット単体でも使えるものの、その能力をフルに発揮するにはキーボードとの合体が必須だということは覚えておきたい。その場合、総重量は約1.579キロ(外部GPU非搭載モデルは約1.516キロ)まで増えるのが悩ましいところだ(Surface Pro 4 Core i7モデルはType Coverを合わせても約1078グラムで済む)。
やはり携帯性と性能のバランスという視点では、4世代の進化を重ねてきたSurface Pro 4のほうが、1号機となるSurface Bookより洗練されており、しかも価格が安い。ただし、Surface Bookのキーボードやワイヤー内蔵の着脱機構はプレミアム感があり、実際に見て触れると所有欲をくすぐられる方も少なくないだろう(筆者もそうだった)。
この2製品が気になる方は、以上を踏まえつつ、店頭などで実機を確認してから決めることをおすすめする。
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