2016年のCES(米コンシューマエレクトロニクスショー)は、注目のVR関連もさることながら、2015年に引き続き「ドローン」の展示がとにかく多い印象だった。至る所に新興メーカーの多用多種なドローンが展示され、人々の注目を集めていた。
しかし、その多くが限られたスペースの中で電源を切った状態での展示にとどまり、その実力をチェックすることが難しいことも少なくない。そんな中でも、しっかりと大きなブースを構えて、他を圧倒するドローンの高性能さを周囲にアピールしているブースがある。それがParrotだ。
Parrotのブースでは、開発中の新型ドローン「Disco」を展示することで特に来場者の注目を集めていた。従来のドローンはプロペラを採用するものが多かったのに対し、Discoは全翼機型のデザインを取り入れ、旅客機のようなスムーズな飛行を実現。羽が取り外しできる700グラム以下の軽量ボディによって時速80キロもの飛行速度が得られるという。
担当者によれば、一回の充電で45分間の飛行が可能で、アプリで飛行経路をプログラミングしたり、ホームへの帰還やオートパイロットによる離着陸をしたりできるという。とにかく簡単操作であることをアピールしていた。
2016年の発売を予定し、価格は未定だ。フロントには1400万画素のカメラも備え、コントローラーに備えたタブレットで迫力の映像を見ながらマニュアルでの飛行もできるという。個人でも全翼機型のドローンが気軽に手に入る時代がすぐそこまで迫っている。
Parrotブースと言えば、複数のドローンが曲に合わせてアクロバティック飛行ショーを行うことで有名だ。独特のプロペラ回転音を発しながらプログラミングによる自律飛行によって円を作り、ウェーブのような動きを見せ、接触ギリギリの演技を間近で見せつけられれば、ドローンへの関心が一気に引き上げられることは間違いない。
筆者もそのうちの1人で、ショーの迫力に「おーっ!」と感嘆の息が漏れたほどだ。見事にParrotの思惑に乗せられてしまったところ。ドローンの進化を牽引していくというParrotの意気込みを感じるものだった。最後に迫力のショーの模様を動画でご紹介する。
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