前編では、漫画家の山田胡瓜先生が週刊連載の制作で抱える悩みを解決するためにASUSTOR NASの導入し、外部から仕事場のNASにアクセスする方法を紹介しました。
胡瓜先生の要件を改めておさらいすると、
の3点です。後編では、実際の運用にあたってグループやユーザーごとにアクセス権限を設定し、仕事で安全にデータを扱うための具体的な管理方法を紹介します。
さて、実際の運用にあたっては、自分が使うためのフォルダとアシスタントさんが使うためのフォルダを分けておき、自分用フォルダはアシスタントさんは読込みはできるけれども書込みはできないようにしておけば、間違ってアシスタントさんが原稿ファイルを上書きしてしまうなどのような事故を防ぐことができます。
グループ、ユーザー、共有フォルダはどの順番でも作成、設定することができますが、今回はグループから作成します。
グループは複数のユーザの権限をまとめて管理するためのものです。アシスタントグループとしてフォルダへのアクセス権限を設定しておけば、新しいアシスタントさんが入ったとき、交代したときなどに設定も簡単で、かつ、設定ミスの予防にもなります。
グループの追加・設定はアクセスコントロールから行います。「ローカルグループ」から「追加」ボタンを押し、グループ名、グループに属するユーザー、共有フォルダのアクセス権限などを設定します。グループ・ユーザー・共有フォルダのアクセス権は互いに関係するため、この時点で設定できないものはそのままスキップします。
グループの作成が完了したら、次は共有フォルダを作成しましょう。ここで作成するのは山田胡瓜先生だけが書込みできる共有フォルダ「manuscript」です。アシスタントさんたちは読込みだけができるようにしておきましょう。
また、アシスタントさん用のフォルダが作られる「User Homes」のフォルダを編集し、「この共有フォルダへのファイルアクセスを無効にする」のチェックを外しておきます。あとはアシスタントさんが入ってくれるのを待ちましょう。早くいい人が見つかることをお祈りしております。
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