| ココが「○」 |
|---|
| ・幅広い用途を快適にこなせるスペック |
| ・コストパフォーマンスが優秀 |
| ・大きな画面とゆったり使えるキーボード |
| ココが「×」 |
|---|
| ・液晶ディスプレイの視野角が狭い |
| ・カーソルキーが通常キーと離れていない |
| ・USB Type-Cポートを装備していない |
eX.computer note N1502Kシリーズは、ツクモのオリジナルPCブランド「eX.computer」の15.6型液晶ディスプレイ搭載スタンダードノートPCだ。7万4800円(税別)とリーズナブルなプライスながら全モデルにSSDを標準搭載しており、実用性が高く、コストパフォーマンスに優れる。
BTOには対応しない固定スペックのモデルだが、5モデルのラインアップを用意して用途や予算に合わせて選べるようになっている。今回は上位からCore i5-7200Uを搭載した上位から2番目のモデル「N1502K-520T」をレビューしよう。
基本スペックは以下の表にまとめた。詳細は後ほど言及するが、データストレージにSSDを採用しているほか、光学ドライブを内蔵。さらにインタフェースも充実していることから、メインのPCとしてしっかり使える基本スペックといえる。
| 製品名 | N1502K-520T |
|---|---|
| CPU | Core i7-7200U(2.7GHz/最大3.5GHz) |
| メモリ | 8GB(PC3L-12800 SO-DIMM 4GB×2) |
| データストレージ | 275GB SSD |
| 光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
| グラフィックス機能 | Intel HD Graphics 620(CPU内蔵) |
| 液晶ディスプレイ | 15.6型1920×1080ピクセル(ノングレア) |
| 通信機能 | 1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2 |
| インタフェース | USB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドフォン、マイク、アナログRGB出力(D-Sub15ピン)、HDMI出力、カードリーダー(SDXC、MS Duoなどに対応) |
| 価格(税別) | 7万4800円 |
ボディは、15.6型の液晶ディスプレイと工学ドライブを搭載したノートPCとしては非常にスリムなフォルムが印象的だ。デザインもシンプルで、オフィスや書斎、リビングなど、さまざまな場所で違和感なく使えそうだ。
ボディーの具体的なサイズは、約374(幅)×259(奥行き)×12〜24.7(高さ)mmで、重量は約2.1kgだ。実測重量は2025gと、公称値より若干軽かった。
背面部に搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は32ワットアワーで、公称のバッテリー駆動時間は約3.4時間となっている。停電が起きたり、ACアダプターが不意に外れた場合でも作業が続けることは可能というレベルの駆動時間で、基本的にACアダプターなしでの運用は想定されていないということだろう。
それでも、ACアダプターも小型軽量なので、室内での移動や、出張や合宿などのイベントの際に、ACアダプターと一緒に持ち出すことは苦にならない。
底部もシンプル。ネジを全部外せば、カバー全体が外れ、メモリソケットやM.2ソケットにアクセスすることは可能。背面部に搭載するバッテリーはカートリッジタイプで簡単に着脱が可能だ。容量は32ワットアワーと少なめで、公称バッテリー駆動時間も約3.2時間と必要最小限といったところだ
ACアダプターはかなり小型軽量だ。実測サイズは、約36(幅)×92(奥行き)×27(高さ)mm(突起部のぞく)、ケーブル込の実測重量は250gだった(※記事初出時、ACアダプターの写真に誤りがありました。おわびして訂正いたします)CPUにはIntel最新の第7世代CoreプロセッサーのミドルレンジモデルであるCore i5-7200Uを採用している。この世代では製造技術の最適化を進めた14nm+プロセスルールを採用することで電力効率を高め、性能を底上げしている。
なかでもCore i5-7200Uは、据え置き型、モバイルPC含めてノートPC全般に採用例が多いモデル。より高性能なCPUはあるものの、オフィスから写真や動画の編集、ゲームまで、ひと通りの作業に対応できる。
メモリはPC3L12800 SO-DIMMを採用しており、容量は8GB(4GB×2枚)を搭載する。ストレージとしては、275GBのSSDを搭載する。評価機ではCrucialのMX300(CT275MX300SSD4)を搭載していた。
ストレージをSSDのみに固定したことは英断だろう。ストレージは体感性能への影響が非常に高く、特にSSDであるかHDDであるかの違いだけで使用感に天と地ほどの差があるといっても過言ではない。「標準はHDDで、SSDをオプションで用意する」といった対応なら標準構成の価格は安くできるが、ユーザーにはメリットが乏しい。入門者の場合は価格優先でHDDを選択してしまい、後悔するという残念なことにもなりかねない。快適に使えるスペックに固定としている点は、ユーザーの立場に立った好判断といえるだろう。
275GBという容量は少なめではあるが、システムドライブ(OS/アプリケーションをインストールするドライブ)としては十分。入門者ならこれだけでも当面は不足することはないだろう。写真や動画などデータファイルが増えてきたら、USB 3.0対応の外付けSSD/HDDやNASを利用するという手もある。
最近のノートPCでは省かれることも多い光学ドライブとして、DVDスーパーマルチドライブを内蔵しているのも特徴。利用頻度は少ないかもしれないが、不要であるともいえない状況だ。フットプリントが大きい大画面ノートPCは外付けで利用しようとするとスペースをかなり占有されてしまうので、内蔵されていたほうが便利には違いない。
通信機能は、1000BASE-T対応有線LANに加えて、IEEE802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2を搭載する。インタフェースは、2基ずつのUSB 3.0、USB 2.0に加え、ディスプレイ出力としてアナログRGB出力(D-Sub15ピン)、HDMI出力を装備する。前面にはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)やメモリースティック(Pro/Duo対応)が使えるカードリーダー、液晶上にはWebカメラ(HD画質)を装備する。欲を言えば、将来普及が見込まれるUSB Type-Cポートがあればさらに良かったが、許容できるだろう。

奥側にDC入力、有線LAN、アナログRGB出力(D-Sub15ピン)がある。排気口を挟んだ手前側に、HDMI出力と2基のUSB 3.0がある。右側面奥にはDVDスーパーマルチドライブを内蔵している。端子類は、手前側から、マイク入力、ヘッドフォン出力、USB2.0×2基という内容だ。一番奥側にはセキュリティー・ロックポート(ケンジントンロック)がある15.6型ワイドサイズの画面には、1920×1080ピクセル表示に対応した液晶ディスプレイを採用している。表面は非光沢のノングレア仕上げのため照明などが映りこみにくい。パネルの種類は公開されていないが、上下方向から見た視野角が狭いことからTNパネルと思われる。
キーボードは、テンキー付きの6列のアイソレーションタイプを搭載している。通常キーとカーソルキーやテンキーの間隔が広くとられていないため、慣れないうちはミスタイプしやすいかもしれない。実測のキーピッチは18×18mmだった。フルサイズ(19×19mmが標準)ではないが、窮屈な感じは特にない。
キーボード手前には2ボタン式のタッチパッドも装備する。シナプティクスのドライバが導入されており、2本指でのスクロールやズーム機能などにも対応する。左右独立型のボタンの操作感も良好だ。
テンキー付きのキーボードを装備する。キーボードユニットの固定はしっかりされていてたわむような感触はないが、通常キーとテンキーの間隔が狭く、カーソルキーが通常キーとテンキーにまたがるように配置されている点は改善の余地があるだろうCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.