「iPhone X」「iPhone 8」のどちらを選ぶべきか 実機で感じた決定的な違い本田雅一のクロスオーバーデジタル(1/2 ページ)

» 2017年09月14日 06時30分 公開
[本田雅一ITmedia]

 米国時間の9月12日に新しい「iPhone」の発表が終わり、さまざまなニュースやコラムが飛び交っている。本稿が掲載されるころには情報も落ち着きを見せていることだろう。製品発表後、われわれ現地発表会に招待されている記者は、新製品のハンズオンコーナーでそのフィーリングを確認するのが定番だ。

 なぜならスペックよりも使用感こそが大事……という要素が多いためだが、細かな仕様や制約などについては、その時点で製品を説明する担当者が把握できていない部分もある。筆者自身もAppleのWebサイトをくまなくチェックしたり、開発者向け情報を整理できていたりするわけではない。細かい端末のスペックなどは、記事を探すよりもメーカーのWebサイトをチェックする方が正確な情報を得られるだろう。

 ここでは発表イベントの基調講演で発せられたメッセージや、製品に触れた印象を振り返りながら、今回のモデルチェンジでAppleが進もうとしている方向性について、筆者なりの考えを書き進めていきたい。

iphone x ホームボタンを省き、ディスプレイを縦に広げたデザインが目を引く「iPhone X」。発表会後のタッチ&トライにて

安心して乗り換えられる成熟の「iPhone 8」

 iPhoneの発表会に3回しか参加していない筆者だが、毎回感じるのは「ライバルを意識したメッセージ」をほとんど感じないことだ。過去、開発者向けイベントでAndroidに言及したこともあるが、端末製品として「Galaxy S」シリーズなどと比較するプレゼンテーションをしたことはない。

 グローバルでの市場の広がりやユーザー層拡大に応じて、1つのモデルでカバーしていたiPhoneもラインアップを拡大してきている。驚くべきことに、今回「iPhone X」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」が追加されたことで、SE、6s、6s Plus、7、7s Plusと合わせて合計8モデルにもなったが、2007年以降、常に「iPhoneとして進む道」を歩んできた。

iphone 2017 モデル数を絞っている印象も強いiPhoneだが、従来モデルの併売も合わせてラインアップは拡大している

 基本ソフトであるiOSに関しては、Androidを意識している面も多分に感じられるが、ハードウェアと基本ソフト、それに開発者コミュニティーやAppStoreなど周辺を取り巻く環境全体は外乱からの影響を受けず、しっかりと軸を保って安定している印象だ。

 だが一方でiPhoneのよさを失わないために、なかなか踏み出せない領域もある。例えば、iPhone 5sに初搭載された指紋認証機能「Touch ID」で完成されたiPhoneの基本形は、iPhone SEという形でアップデートされ、現在でも日本市場ではSIMロックフリー端末として最も人気の機種となっている。

 Touch ID内蔵のホームボタン、アスペクト比16:9のRetinaディスプレイなど、iPhoneとは何かを体現した要素が詰まっているのがこのモデルだ。その後、「3D Touch」なども追加されてはいるが、操作体系なども基本はこのころから変わっていないし、大きく変えることを望んでいないユーザーが多いことも想像できよう。

 従って、最新世代にアップデートされたiPhone 8およびiPhone 8 Plusが最新・最良のiPhoneであることは疑いようもなく、これまでiPhoneに投資をしてきたユーザーは、安心して新世代製品に飛び込んでいけるだろう。

iphone 8 「iPhone 8」(左)と「iPhone 8 Plus」(右)。これまでのiPhoneのよさを生かしつつ、最新世代にアップデートした安心の選択肢と言える

 「この程度なら毎年買い替えたくなんかないよ」という方もいるだろうが、もはや毎年の買い替えなどメーカー側も期待はしていない。その時点で最良であることが重要であり、そうした意味でiPhone 8シリーズは、ところどころに将来に向けた仕込み(「A11 Bionic」に仕込んだイメージシグナルプロセッサやニューラルネットワークエンジン、機械学習への最適化など)なども含め、期待を裏切らない製品だと感じた。

 とりわけアプリなどの動作速度はもちろん、カメラの動作感は極めて軽快。暗所性能などは確認できていないが、iPhoneを新たに買おうというとき、わざわざ選択肢から外す理由はない。唯一のネガティブな要素は、(恐らく無線充電に対応するために)20〜24グラムほど従来機より重くなっていることぐらいだろうか。

 だから「iPhoneを買い替えるんだよね」という人は、迷わずiPhone 8シリーズを選んでおけば、大きな間違いはない。

iphone 8 iPhone 8とiPhone 8 Plusは9月15日に予約を開始し、9月22日に発売。iPhone Xはそこから遅れて、10月27日に予約を開始し、11月3日に発売となる
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 鳴り物入りで登場した「Copilotキー」が早くもお蔵入りか──チャットボットからAIエージェントへの移行が示すMicrosoftの誤算 (2026年07月27日)
  2. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  3. なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ (2026年07月27日)
  4. 480mm水冷に160mmファン搭載ケース! 夏のアキバは「大風量パーツ」がアツい (2026年07月27日)
  5. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  6. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  7. ポタ電と組み合わせて使える「Soraiori ポータブルエアコン」がセールで16%オフの2万9980円に (2026年07月27日)
  8. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  9. プラネックス、10GbE接続に対応した5ポート搭載アンマネージドスイッチ (2026年07月24日)
  10. Jackery、定格1500Wを実現するポータブル電源「1000 New」の新モデル 19%小型化 (2026年07月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー