年末年始のアキバは久しぶりの好景気、ただし不安の材料も古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2018年01月09日 13時12分 公開

「好景気が自作にも降りてきた、ということなのかも」――年末年始の感触

 年が明けたばかりの先週末(2018年1月5日取材)、多くのPCパーツショップで歯抜けになった売り場をいくつも見かけた。流通が止まる年末年始の間に想定以上の売れ行きがあり、ストックが底をつきかけているということらしい。TSUKUMO eX.は「代理店が本格的に動き出すまでどうにか持たせるしかないですよね。うれしい悲鳴。でも悲鳴は悲鳴という……」とこぼしていた。

パソコン工房 秋葉原BUYMORE店の店内。Ryzenやマイニング向けベースのPOPが目立っている

 特に品薄傾向が目立つのはCPUとグラフィックスカードだ。CPUについて同店は「年末年始はマシンを一式買いする人が多かったです。IntelはCoffee Lake(第8世代Core iシリーズ)でコア数がアップしましたし、AMDはRyzen人気がすごい。当然マザーボードも売れますが、絶対数の問題でCPUの枯渇が目立つんですよね」という。他のショップでも似たコメントをもらうことが多く、アキバ全体の傾向といえそうだ。

けん引役となっているRyzenと第8世代Core iシリーズ

 グラフィックスカードは2017年から続くマイニング需要に加え、ゲーム需要の高まりも感じられる。パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「例年、この時期はハイエンドクラスのグラフィックスカードがよく売れますが、GeForce GTX 1070 Tiがちょうどいい価格まで下がっていて、良い具合に盛り上がってくれましたよね」と振り返る。

 こうした盛り上がりから、例年よりも売れ行き好調とのコメントが多かった。あるショップは「年末年始を振り返ると3〜4年前が底だったように思います。2年前、1年前と徐々に上向いてきて、今回はグンと伸びた印象があります。いろいろな要因がありますけど、好景気がこっちの世界に降りてきた感じがしますよね」と表情をゆるめていた。

TSUKUMO eX.とパソコン工房 秋葉原BUYMORE店のグラフィックスカード売り場。ともにGTX 1070 Tiカードが目立っている

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