全方位のグラフィックスカード品薄傾向は、ここに来てアキバ全体でピークアウトした感がある。相変わらず潤沢とはいえない状況で、購入枚数制限も継続していながらも、複数のショップが「勢いは落ち着いてきました」と口をそろえる。グラフィックスカード売り場の在庫状況は先々週より確実に改善している。
理由はさまざまあるようで、「マイニング関連のニュースが増えて、パーツを買い漁るということに対してネガティブな空気が広がった感がある」と語るショップもあったが、特に多かったのはグラフィックスカードの値上がりを挙げる声だ。
パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「さすがにGeForce GTX 1060 6GBが5万円もしちゃうと、ちょっと買うのを待とうかというふうになりますよね。今年に入ってどのGPUもどんどん価格が上がっているから、購入の目的に関係なく買い控えしている人は多いと思います」と語る。
また、ドスパラ秋葉原本店は「日本は代理店がバッファになって価格変動が抑えられているところがあります。だから、ここ最近は海外よりも安くグラフィックスカードが買えるということがあって、米国からわざわざそれ目的で来店される人もいました。けれどさすがに上げ幅が抑えられなくなってきて、外国から買いに来るメリットはかなり薄くなっているんじゃないかと思います」と推測していた。
この価格は世界的なマイニング熱と連動して落ち着いていくとみられるが、それにはもうしばらくの時間が必要との見方が多勢だ。某ショップは「少なくとも旧正月が明けるまではこのままでしょう。その後じわじわ下がって元に近づくんじゃないでしょうか。3月中に収まればいいほうじゃないですかね」と予想していた。
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