2019年1月17日、ソニーがワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン「WI-1000X」および「WH-1000XM2」と「WH-1000XM3」の3モデルを対象に、ソフトウェアアップデート(Ver.4.1.1)の提供を始めました。これはベルリンで開かれた「IFA 2018」やラスベガスで開催された「CES 2019」の会期中に発表されていたもので、従来はAppleのSiriとGoogle Assistantのみのサポートでした。
今回のAlexa対応によって、本体にある「NC/AMBIENTボタン」を押すだけでAlexaに音楽の再生やトラックのスキップ、楽曲の検索などを指示できる他、登録済みスマートホーム製品の操作も行えるようになります。また、WH-1000XM3のみですが音声ガイダンスの言語を選べるようになったのもポイントです。
筆者が普段使っているWH-1000XM3は、2016年に登場した初代「MDR-1000X」、2017年発売のWH-1000XM2に続く第3世代にあたるモデルで、LDACやaptX HDといった高音質のBluetoothコーデックのサポートに加え、ノイズキャンセリングプロセッサ「QN1」の採用により、従来モデルよりノイズキャンセル性能を大幅にアップしているのが特徴です。
早速、手元にあるWH-1000XM3をアップデートして、Alexaでスマートホーム製品を動かせるかを試してみました。
アップデート作業に必要なのは、Android 5.0以降またはiOS 9以降を搭載したスマートフォンです。ここに最新の「Amazon Alexa」アプリと、ソニーが提供しているアプリ「Sony | Headphones Connect」をインストールします。
Sony | Headphones Connectは、本体のアップデートだけでなくノイズキャンセリング回りの細かい調整や最適化、音質調整、ボタンの割り当てといった多彩な機能を備えています。また、対象のソフトウェアアップデートがあると、アプリが起動した段階でダイアローグが表示されるため、見逃すこともありません。
さらにウォークマンと接続していれば、曲の早送りや早戻し、音量調整などのリモコンとしても機能します。
アップデート作業は、WH-1000XM3とスマホを接続した状態で行います。筆者は朝食前にアップデータの提供に気が付き、軽い気持ちでアップデート作業に取りかかったのですが、本体のアップデートと言語の変更と合わせて30分以上かかったので、時間と気持ちのゆとりがあるときに実施した方が無難でしょう。
ヘッドフォン本体のアップデートが終わると、音声ガイダンスの言語が選べるようになります。音声ガイダンス用の言語は、現状で日本語を含めて15言語から選択できます。従来は英語のみだったので、こちらも待望のアップデートと言えるかもしれません。
まずは音声ガイダンスで日本語を選択し、同時にNC/AMBIENTボタンの割り当てを「Amazon Alexa」に変更しました。言語の設定にはダウンロードを含めて5分程度の時間が必要です。ちなみに、iPhone接続時は右のハウジングを長くタップするとSiriが呼び出せます。
続いて、Amazon Alexaアプリを起動して「デバイス」→「デバイスの追加」→「ヘッドフォン」でWH-1000XM3を登録します。Sony | Headphones ConnectとAmazon Alexaの両アプリを立ち上げておくことで、WH-1000XM3からPrime Musicやスマートホーム製品の操作などが可能になります。
筆者の環境では、リンクジャパンのスマートリモコン「eRemote mini」経由でTVや照明、エアコンに扇風機などが扱えるようになっており、普段はAmazonのスマートスピーカー「Echo Dot」(第2世代)でコントロールしています。室内だけでなく、外からも扱えるのでいざという時に役立っています。
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