従来のLAVIE Hybrid ZEROでは、天板に鍛造マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金を採用していた。このことは軽量化に一定の効果がある反面、剛性感(強度)の確保が難しい。
そこで、LAVIE Pro Mobileでは、東レが開発した新構成のカーボン素材を天板に採用。この素材の比重(体積あたりの重量)は、従来のMg-Li合金と比較しておよそ半分。つまり天板の重量を据え置きつつも厚みを2倍にできるということだ。実際、そのようにして剛性をアップしている。
素材を変えて天板厚を2倍にしたこともあり、点加圧耐性とねじり耐性は従来比で約2倍に向上。面耐圧150kgf(重量キログラム)を確保し、高さ76cmからの落下試験に耐えていることは従来通りだ。
Web直販モデルで選択できるタッチ液晶構成では、画面全体が強化ガラスで覆われている。先代のHybrid ZEROでは、軽量化を優先して「インセル液晶ディスプレイ」(タッチセンサーを埋め込んだ液晶ディスプレイ)を採用していたが、「剛性の確保を優先した」(関係者)ことから、今回はガラスパネル付きとしたそうだ。
なお、タッチ液晶構成の重量は約941g。タッチ非対応モデルと比べて若干重めになっているが、この点にも「世界最軽量」よりも「実用性」を優先する姿勢が垣間見える。
今回のLAVIE Pro Mobileでは、デザインの決定面でも従来と異なる面がある。
従来の製品では、開発部隊と議論をしてから商品企画に取りかかることが多かった。それに対し、今回はデザイナーと一緒にコンセプトモックアップ(構想模型)を作成した上で、それを開発部隊に見せて「これを作りましょう」と提案すうる形態を取ったという。結果、「モックアップとほとんど同じデザインで」(森部氏)製品化できたそうだ。
そんなLAVIE Pro Mobileのデザインは「フラットサーフェイス(平らな表面)」、「ノイズレスデザイン(余計な要素を極力見せない)」「ナローベゼル(狭額縁)」「薄型」を丁寧に追求したもの。従来のHybrid ZEROと比較して、見た目は非常にスッキリしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.