5月27日、台湾国際会議中心において「COMPUTEX TAIPEI 2019」のオープニングイベントとなる「COMPUTEX International Press Conference & CEO Keynote」が開かれた。そこでAMDのリサ・スー社長兼CEOが登壇し、次世代グラフィックスチップを紹介した。
スー氏は、同社のRadeonグラフィックスがPCやWindowsノートPCのみならず、Apple製品、ゲームコンソール、そしてGoogleが2019年3月に発表したクラウドゲーミングプラットフォームにも採用されるなど、幅広く市場に浸透しているとアピールした。
既に同社は、現行のVEGA GPUアーキテクチャでRadeon INSITINCT MI60とRadeon VIIで7nmプロセス技術を採用した製品を投入しているが、20億人のゲーマーの要望に応えるべく、グラフィックスのさらなる強化を図るとした。
新しいGPUアーキテクチャを採用するNAVIは、ソニーが次世代プレイステーションにおいて、NAVIベースのGPUとZen 2コアを採用したCPUのカスタムチップを搭載することを明らかにしているように、特にゲーミングに特化した製品になると説明。その単体グラフィックス成因となるNAVIは、下記のような特徴を持つ。
現行のGCNアーキテクチャから一新されるRDNAアーキテクチャは、GPU演算の核となるCOMPUTE UNITの設計を一新して電力効率とIPCを向上させる。また、マルチレベルキャッシュ階層の採用により、レイテンシの低減、高帯域と省電力性の実現を図る。加えて、グラフィックスパイプラインの見直しにより、より高クロックで動作できるようにするとともに、クロックあたりのパフォーマンスも引き上げる。
これにより、NAVIではゲーム性能を大幅に引き上げられ、VEGAの現行GCNアーキテクチャに比べ、クロックあたりのパフォーマンスは1.25倍、消費電力あたりのパフォーマンスは1.5倍の向上を果たす。そして、このNAVIベースのGPUがRadeon RX 5000ファミリーとして市場に投入される。
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