富士通は5月19日、同社が考案した「親指シフト」配列のキーボードの販売を2021年5月をもって終了することを発表した。それに伴い、同配列キーボードを搭載する「LIFEBOOK」の企業向けカスタムメイドモデル、同配列キーボードをサポートするワープロソフト「OASYS V10.0」やIMEソフト「Japanist 10」の販売も順次終了する。
親指シフト配列のキーボードは、富士通が1980年5月に発売したワードプロセッサ「OASYS 100」で初めて世に送り出された。その後、OASYSはもちろん、同社のPC「FM R」や「FM TOWNS」、FM R/TOWNSの後継となるPC/AT互換機「FMV」にも親指シフトキーボードのオプションが用意されてきた。日本語入力時の効率が良いことから、同配列のキーボードは現在でも熱狂的なファンが存在する。
富士通は「JIS配列キーボードがデファクトスタンダードとなり、親指シフトの機能優位性を十分に訴求できない状況が続いて」いる中で、親指シフトキーボードを存続すべく「業務効率化や商品の価格アップなどの施策を講じて」きたものの、やむなく同キーボードの販売とサポートを終了することになったという。
富士通が販売とサポートを終了する親指シフトキーボードとその関連製品は以下の通り。
(※1)個人向け販売分については、2020年9月販売終了、2023年9月サポート終了
(※2)2024年6月以降は新規の障害(不具合)調査やソフトウェア修正は行わない
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