玄関の扉に取り付け、スマートフォンを使ってリモートでの解錠を可能にするスマートロックは、スマートスピーカーの本格普及前から存在する、スマートデバイスの中では比較的歴史の長い製品だ。
筆者もジャンル自体は以前から知っていたのだが、あまり必要性を感じなかったこと、またその性質上、操作ミスや誤作動があるとかえってセキュリティを下げかねないこともあって、これまで導入に踏み切れないままだった。
そんな筆者が今回スマートロック「セサミmini」を導入するに至ったのは、オートロック機能に魅力を感じたからだ。宅配便で荷物を受け取った後、うっかり施錠を忘れたままになることが年に何度かあり、これを「目視チェックを欠かさない」といったアナログな方法ではなく、テクノロジー的に解決しようと調べていて巡り合ったのが、たまたまスマートロックだったというわけだ。
これならば、うっかりドアを解錠したままでも一定時間後に自動的に施錠してくれるので、翌朝になって初めて扉が開いたままになっていたことに気づく……といったことがなくなる。というわけで、今回はそのスマートロック「セサミmini」について、オートロック機能にフォーカスしたレビューをお届けする。なお、原稿執筆時の価格は税込み9800円だった。
本製品は、扉の鍵に取り付け、スマホからのリモート操作で施錠や解錠を可能にする製品だ。両面テープを使ってサムターンに貼り付けることで、Bluetoothを経由してスマホからの操作が可能になる。セサミアプリの対応OSは、iOS 8.0以上、 Android 4.3以上だ。
ロック状況はアプリ操作画面のイラストと連動するので、施錠/解錠の状態が直感的に把握しやすい。電池は普通に使って1年以上もつ上、電池が切れても手動解錠できるので、鍵さえきちんと持ち歩いていれば、電池切れなどのトラブルで自宅に入れなくなる心配はない。
取り付けは簡単で、かつアプリの設定もスムーズなため特に迷う要素はないが、ホームページを見る限り、鍵の形状が特殊でうまくサムターンに取り付けられないケースは一定数あるようだ。世の中にはさまざまな鍵が存在しているので、このようになるのは当然だろう。
本製品は厚みを調整するためのパーツなどが付属する他、メーカーに連絡をすれば個別に3Dプリンターで差分パーツを作ってくれる。筆者はすんなり取り付けられたので、実際にどの程度のサポートが受けられるかは不明だが、この種の製品の中ではサポート体制は充実しているように見受けられる。
早速、ドアに取り付けて使ってみよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.