4Kカメラ「Webex Desk Camera」で新世界を体験 PC内蔵Webカメラに不満を抱える人の救世主となるか(4/4 ページ)

» 2021年12月03日 12時12分 公開
[瓜生聖ITmedia]
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マイクとノイズキャンセリング

 PC内蔵マイクの場合は、本体の冷却ファンノイズやタイプ音を拾ってしまうことも多い。スピーカーの位置によってはハウリングを起こすことすらある。ヘッドセットを使用することでこれらの問題は解決するが、ヘッドセットがうっとうしく、長時間の作業には向かないという人もいるだろう。

 また、会議室に集まっている人とリモート参加者をつないでいるような場合など、複数人で1台のPCを使ってリモート会議を行う場合にはヘッドセットは使えない。

 Webex Cameraは外付けのためPC本体のノイズを拾わない。さらにノイズリダクション機能も搭載しているので、自宅から接続する際の生活雑音や同席者のタイプ音など、周囲の雑音も低減してくれる。

Windows Hello対応

 Windows HelloはPIN、顔認識、指紋などを使ったWindowsの認証方法だ。特にノートPCでは指紋認証リーダーを内蔵した機種も多く、日常的に使っているユーザーも多いだろう。だが、顔認証に対応しているカメラはノートPC内蔵、外付け含めまだまだ多くない。

 その理由はWindows Helloの顔認証にはIRカメラが必要だからだ。IRカメラによるスキャンイメージは環境に左右されにくく、また、写真やスマホ、PCなどのモニター映像を誤認することもない。Webex CameraはIRセンサー/IR LEDを内蔵し、Windows Helloに対応した数少ないモデルだ。

 顔認証は一度体験するとその圧倒的な手軽さに驚く。指紋認証だとリーダーに指を置いて読み取る、という一手間がかかるが、顔認証ではただカメラの前に座るだけで自動的に認証してくれる。ロックを解除するという意識すら不要だ。

2万円超の価格にどう折り合いをつけるか

 PC内蔵カメラと比較した外付けカメラの優位性は大きいが、外付けカメラも3000円程度から購入できる。もちろん、安い外付けカメラではPC内蔵カメラとあまり差が出ないため、ある程度のスペックを持ったモデルでなければ意味がない。その中でもWebex Cameraは高いスペックを備えており、実売価格も2万を上回るなどかなり高額だ。

 Microsoft TeamsやSkype for Business、Zoom、Google Meet、Google ハングアウト、BlueJeans、Slack、FaceTimeといったビデオ会議アプリはもちろん、同社のアプリケーション(Webex/Webex Teams/Webex Meetings/Jabber/Webex Teams VDI/Webex Meetings VDIなど)での動作もサポートしている。

 Webexライセンスがあれば、システム管理者がWebex Cameraの利用状況を専用サイトで手間なく一括で把握できるのも見逃せない。

 1300万画素、4Kの圧倒的な解像度というアドバンテージはあるものの、「今それが必要か」と言われるとニーズによっては判断に迷う。また、水平視野角81度は一般的なPC内蔵カメラ(60度〜)に比べると広いものの、会議室用カメラになると水平視野角180度の製品もある。あくまで「1〜2人用」と考えるべきだろう。

 筆者は日常的に実売8000円程度の1080p対応の外付けWebカメラを利用していて、その品質にも満足していた。だが、Webex Cameraをしばらく使用していると、その画質に不満を感じるようになってしまった。画像のシャープさはネットワーク越しでも段違いだし、顔認証のインパクトも大きい。Webex Cameraのことを知らなければ悩むこともなかったのだが、知ってしまった今となっては非常に悩ましい。

 もし、あなたが採用面接や動画配信などの予定があって、「少しでも印象を良くしたい」という明確な目的を持っているのであれば、Webex Cameraを選んでおけば後悔することはないだろう。

Cisco Webex Desk Camera Webex Cameraのパッケージは簡素だ。ケーブルなどはビニール袋に入っているが、昨今の紙化する流れに適合している
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