―― ちなみに、海外展開はどう考えていますか。
浮川専務 単純に英語化しただけの製品を提供することは考えていません。そうではなく日本文化を引っさげて、海外に挑戦したいと思っています。日本食は、細かいこだわりや配慮が組み合わさっています。海外で日本食が人気なのも、そうした日本の文化ならではの良さが伝わっているからです。
これをGEMBA Noteなどの製品に置き換えた場合、書き心地や使い勝手などへのこだわりがあり、それを生かした製品として海外展開を進めたいですね。こういった取り組みはデジタルであっても、日本の文化、日本の良さを知ってもらうことにもつながります。2023年10月に、英国で開催される建設業界向けイベントにGEMBA Noteを出展します。MetaMoJiの海外での取り組みは6年ぶりとなります。
実は英国はブレグジット(EU離脱)によって海外からの労働者確保が難しくなり、現場の生産性向上が大きな課題となっています。今回の展示では、日本での活用事例を示しながら、現場を大切にするという考え方を前面に打ち出し、GEMBA Noteの魅力を訴求する予定です。
―― 今後、海外展開を積極化する考えですか。
浮川専務 MetaMoJiのお客さまの中にはグローバルカンパニーも多く、英語版に対する要望が多くあります。ですから英語化はやっていきます。また、英語化したGEMBA Noteを英国に展開することで、海外でもその良さを知ってもらい、活用してもらうことも大切ですが、その一方で、さまざまな規制が先行し、建設業界における環境への取り組みなどが加速している欧州において、その動きをいち早く捉え、それを製品に反映させるという狙いもあります。
浮川社長 私は海外展開を積極化する考えはありません。日本でやることがまだまだ多いと考えていますし、日本のために日本人のために仕事をしたいと考えています。また、私たちの規模の会社が、海外ビジネスを積極化させるほどの余裕はありません。日本のためにいいものを提供する。それがMetaMoJiが目指す姿です。
お話を伺っていて編集部が気になったのは、果たして浮川社長や浮川専務が今、どのようなデバイスを利用しているのかという点だ。国内外を頻繁に移動する生活は今でも変わらず、最新の技術にも自ら触ってみることを欠かさない。
すると、こんな答えが返ってきた。
浮川社長 私はiPadとiPhoneだけを使っていて、PCはずいぶん前から使わなくなっていますね。
浮川専務 私はiPadを3台使っていますが、同時に2台のPCも使っています。書斎で利用するPCと持ち運んで利用できるPCがあり、以前はLet's noteを使っていて、今はVAIOを使っています。PCはアドビのIllustratorやZoomなどで使うことが多いですね。最近ではChatGPTもよく使っています。iPadは仕事で使用しているものと、プライベートの用途で使用しているものを使い分けていますよ。
社長業に専念する浮川社長は現場で活用するデバイスを重宝し、開発を統括する浮川専務は、さまざまなデバイスを使い分けていることが分かった。
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