ベンチマークテストの結果を確認してみよう。Windows 11の電源設定はバッテリーのテスト以外は「最適なパフォーマンス」で統一している。参考として2018年発売のビジネスノートPCのスコアも掲載した。
マルチスレッド性能の確度の高い指標になるCINEBENCH R23(最低実行時間10分)のCPUスコアはさすが8コア16スレッドで、4コア8スレッドのCPUとは明らかに違うスコアをマークしている。一方、CPU(シングルコア)の値はCPUスコアほどではない。3D描画性能を見る3DMarkのスコアも、旧世代は大きくリードしているが、最近の製品としては地味だ。
もっとも、そのぶん動作音は高負荷時でも静粛で、ボディーの発熱も全体に低く、常時快適に運用できる。CPUの性能を全て引き出すことに躍起になるのではなく、運用上の快適さを優先したチューニングになっているのだろう。
PCMark 10では全項目で旧世代を圧倒しているように、日常操作やビジネスアプリケーションの操作にストレスは全くなく、簡易的な画像や動画の編集も問題なく対応できる。ビジネス向けPCとしては良い仕上がりだろう。
VersaPro J UltraLite タイプVCの魅力は、使っていてストレスがないことだ。画面の見やすさやキーボードの打ちやすさ、インタフェースの種類、ボディーの重さと頑丈さ、そして静音性や発熱といった要素まで隙がない。ビデオ会議を快適に行うための機能も充実しており、ハイブリッドワーク向けPCとしての魅力は大きい。
SOHO/企業向け直販サイト「NEC特選街」での価格は、評価機と同等の構成の上位モデルで23万1770円(税込、以下同)だ。CPUにRyzen 5 PRO 7530Uを搭載する下位モデルは18万2270円から購入できる。AMDプラットフォームを採用していることもあってコストパフォーマンスも悪くない。アクティブにハイブリッドワークを推進したい企業にとっては有力な選択肢の1つになるだろう。
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