Googleは8月13日(米国太平洋夏時間)、新型スマートフォン「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」を発表した。日本では同社の直販サイト(Google Store)の他、NTTドコモ、au(KDDI/沖縄セルラー電話)、ソフトバンクを通して販売される予定で、直販サイトでは8月14日(日本時間)から予約販売を受け付ける。
直販サイトでの発売予定と販売価格は以下の通りだ。
左から「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」
Pixel 9シリーズは、メインストリームモデルの「Pixel 9」、それをベースとして主にディスプレイやカメラ回りを強化した「Pixel 9 Pro」、Pixel 9 Proの大画面モデル「Pixel 9 Pro XL」の“3本立て”となる。Proシリーズの画面サイズが2種類になったのは、日本市場を中心に多かった「Pixel Proがいいけれど、本体が大きすぎる(もっと小さい方がいい)」という声に応えるためだという。
また、先代では別シリーズとされていたフォルダブルモデルも、「Pixel 9 Pro Fold」としてシリーズの一員に加わった(詳細は別記事 )。いずれも、日本向けモデルは「おサイフケータイ(モバイルFeliCa)」を搭載し、日本の主要な通信事業者のモバイルネットワークをサポートしている。
ボディーカラーは以下の通りで、新色も用意されている(販路によっては取り扱わない場合がある)。
Pixel 9 :Obsidian/Porcelain/Wintergreen/Peony
Pixel 9 Pro/Pro XL :Obsidian/Porcelain/Hazel/Rose Quartz
Pixel 9は、Obsidian(オブシディアン)、Porcelain(ポースリン)、Wintergreen(ウィンターグリーン)、Peony(ピオニー)の4色展開となる
Pixel 9 Pro(画像)とPixel 9 Pro XLは、Obsidian(オブシディアン)、Porcelain(ポースリン)、Hazel(ヘーゼル)、Rose Quartz(ローズクオーツ)の4色展開となる
プロセッサ(SoC)は、全モデル共通で自社オリジナル設計の「Google Tensor G4」を採用し、セキュリティコプロセッサとして「Titan M2」を併載している。メモリはPixel 9が12GB、Pixel 9 Pro/Pro XLが16GBを備える。ストレージ容量のラインアップは以下の通りだ(販路によっては取り扱いのない容量もある)。
Pixel 9:128GB/256GB
Pixel 9 Pro/Pro XL:128GB/256GB/512GB
OSはAndroid 14をプリインストールする。OSバージョンアップとセキュリティアップデートは、発売から7年間提供される予定だ。
アシスタントアプリは、生成AIベースの「Gemini(ジェミニ)」がプリセットされている。スマートデバイスの制御などの都合で「Google アシスタント」を使いたい場合は、別途設定が必要だ。
搭載するディスプレイは全モデル共に有機ELで、カバーガラスにはCorningの「Gorilla Glass Victus 2」を採用している。ただし、モデルによってスペックが以下の通り異なる。
Pixel 9 (Actuaディスプレイ)
サイズ/解像度:6.3型/1080×2424ピクセル(アスペクト比20:9)
最大輝度:1800ニト(HDRコンテンツ再生時)/2700ニト(ピーク時)
リフレッシュレート(可変時):60〜120Hz
Pixel 9 Pro (Super Actuaディスプレイ:LTPO適用)
サイズ/解像度:6.3型/1280×2856ピクセル(アスペクト比20:9)
最大輝度:2000ニト(HDRコンテンツ再生時)/3000ニト(ピーク時)
リフレッシュレート(可変時):1〜120Hz
Pixel 9 Pro XL (Super Actuaディスプレイ:LTPO適用)
サイズ/解像度:6.8型/1344×2992ピクセル(アスペクト比20:9)
最大輝度:2000ニト(HDRコンテンツ再生時)/3000ニト(ピーク時)
リフレッシュレート(可変時):1〜120Hz
ディスプレイ内には、指紋センサーが組み込まれている。
Pixel 9の6.3型Actuaディスプレイは、60〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応している
Pixel 9 ProのSuper Actuaディスプレイの基板にはLTPO(低温多結晶酸化物)が適用されており、Pixel 9のディスプレイと比べるとリフレッシュレートの制御がより細かくなっている。また、わずかだが解像度と輝度も上がっている
Pixel Pro XLは、Pixel 9 Proからサイズと解像度を引き上げたSuper Actuaディスプレイを搭載している
Pixel 9シリーズのアウトカメラの構成は、以下の通りとなる。オートフォーカス(AF)はレーザー式となる。
Pixel 9 (デュアル構成)
広角(メイン)
センサー:約5000万画素(1/1.31型、Octa PD対応)
絞り値:F1.68
画角:82度
超解像ズーム:最大8倍
手ブレ補正:あり(光学/電子)
超広角
センサー:約4800万画素(1/2.55型、Octa PD対応)
絞り値:F1.7
画角:123度
手ブレ補正:あり(光学/電子)
Pixel 9 Pro/Pro XL (トリプル構成)
広角(メイン)
センサー:約5000万画素(1/1.31型、Octa PD対応)
絞り値:F1.68
画角:82度
手ブレ補正:あり(光学/電子)
超広角
センサー:約4800万画素(1/2.55型、Octa PD対応)
絞り値:F1.7
画角:123度
望遠
センサー:約4800万画素(1/2.55型、Octa PD対応)
絞り値:F2.8
画角:22度
超解像ズーム:最大30倍
Pixel 9のアウトカメラはデュアル構成
Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XL(写真)のアウトカメラはトリプル構成
Pixel 9 Pro/Pro XLでは、3基のカメラを駆使して「0.5倍」「1倍」「2倍」「5倍」「10倍」のズームを光学クオリティで実現できる他(※1)、動画撮影時でも超解像ズームが利用可能になった。両機種では、8K(7680×4320ピクセル)/30fps動画も撮影可能だ(※2)。
(※1)倍率は広角カメラを1倍(等倍)とした場合の値 (※2)Pixel 9は4K(3840×2160ピクセル)/60fpsまでの動画撮影に対応
撮影回りでの新機能としては、カメラアプリに「一緒に写る」機能が追加される。これは2枚の写真を合成することで「撮影役の人も一緒に集合写真に入れる」というものだ。
カメラアプリの「一緒に写る」は、写真のように1人分のスペースを空けて集合写真を撮った後で……
撮影者を交代し、アプリの指示に従ってスペースを埋めるように撮影すると……
カメラマンがいなくても、1人もこぼさずに集合写真を撮れる。なお、一緒に写る機能では、合成前の2枚の写真も一緒に保存されるようになっている
構図のアドバイスも出るので、変にズレてしまうこともない
インカメラはシングル構成で、スペックは以下の通りとなる。
Pixel 9 :約1050万画素(Dual PD対応、AF対応、F2.2、画角95度)
Pixel 9 Pro/Pro XL :約4200万画素(Dual PD対応、AF対応、F2.2、画角103度)
Pixel 9 Pro/Pro XLでは、インカメラの画素数が4倍に引き上げられている。集光性能も従来モデルやPixel 9と比べて30%向上しているという。
Pixel 9 Pro(写真)/Pro XLのインカメラは、画素数が従来モデルの4倍に引き上げられた。画角も、Pixelスマートフォンでは最大の103度まで広がった
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