WOBKEYの「Crush 80 Reboot Pro」は、“雨音からクリーミー”に進化した中毒性のあるメカニカルキーボードだ(2/3 ページ)

» 2025年09月24日 15時30分 公開
[瓜生聖ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Rainy 75からの進化ポイントは

 Crush 80 Rebootは、LiteとProの2グレードで展開される。両者の主な違いはRGB(フルカラー)LEDイルミネーションの有無、キースイッチ(LiteはHMX Frostスイッチ、ProはKailh Cocoaスイッチ)、バッテリー容量(Liteは3750mAh、Proは7500mAh)、ポジショニングプレート(Liteはポリプロピレン、ProはFR4)、消音用のPETフィルムの有無になる。また、カラーバリエーションはLiteが3色、Proは10色での展開だ。

 今回試用したのはCrush 80 Reboot Pro Redだ。Rainy 75にもRedVel Proという赤を基調としたモデルがあった。そちらはキートップが薄紅色だったが、Crush 80 Reboot Pro Redではあずき色になっている。これがまさしく、シャア専用ザクの胴体色で、マットな仕上がりと合わせて気分を盛り上げてくれる。

photo Crush 80 Proはハードタイプのキャリーバッグに収納した状態で出荷される
photo キーボード本体はバンドで固定されている。重量のあるキーボードなのでこういう配慮はうれしい
photo キャリーバッグのポケットにはマニュアルなどの付属品が大量に収められている
photo 付属品。ケーブルやキースイッチプラー、スペアのネジやスイッチなどの他、交換用のアルミ合金製プレートが目に付く

 Crush 80 RebootのレイアウトはRainy 75の75%から80%へと拡張され、より標準的なテンキーレスキーボードレイアウトに近づいた。右側のShiftキーに押し込むような形で配置されていた矢印キーは一般キーから分離し、機能キーについてもInsert、Print、Scroll、Pauseが独立して配置されている。F13キーが追加されているのも特徴の1つだ。

photo キーキャップは3色に色分けされている。ハートビートマークがジオンマークでもしっくりきそう

 ボディーにはCNC削り出しの6063アルミ合金を採用している。シンプルながらもエッジの効いたデザインは「高級アルミの塊」と言った趣がある。表面もアルマイト処理によるシルキーな質感で、指で触れるとひんやり冷たい金属の感触が心地よい。

 また、厚みのあるトッププレートやバックウェイトにより、重量は約2380gにも達する。一般的なテンキーレスキーボードが1000g前後であることを考えると桁違いで、実際に手に持つと予想を超えた重さに驚かされる。その分、デスクに置いた際の安定感は抜群で、タイピング中に手が当たったりしたくらいでは微動だにしない。むしろ、ノートPCの上に置いたりするのはとてもおすすめできない。尊師スタイルなんぞはもっての外だ。

photo 抜群の安定感を生み出すバックウェイト
photo スタンドはなく、傾斜は固定

 バッテリーコンポーネント、バックプレートもカラーによって仕上げが異なり、Pro Redではアルマイト仕上げで温かみのあるシルバー色と、ブロンズっぽいムラ感のあるテクスチャで構成されている。WOBロゴが刻印された中央のプレートはマグネットで固定されており、取り外すと2.4GHz無線接続に使うドングルの収納スペースが現れる。

photo バッテリーコンポーネントは温かみのあるシルバー色、バックプレートはムラ感のあるブロンズ色
photo 角度を変えると表情が変わるのも面白い
photo バックプレート中央のWOBロゴプレートを外すとドングル収納スペースになっている

 キーキャップはPBTダブルショット成型だが、RGB LEDイルミネーションをサポートする多くのキーボードとは異なり、文字部分は透過素材ではない。そのため、キー下のLEDの光はキーの間から漏れるだけで、暗いところでの印字部分の視認性は低くなる。LED自体はゲーミングキーボードと同様だが、見え方としては控えめな印象だ。その他、矢印キーの右上にあるハートビートマークと側面にRGB LEDが仕込まれている。

photo キーキャップはPBTダブルショット成型だが、光を透過しない
photo 矢印キー右上にあるハートビートマーク

 PCとの接続は有線/2.4GHz/Bluetoothのトリプルモードに対応している。Bluetoothは3台までペアリング可能と、現在の高級モデルの標準的な構成といえるだろう。ただ、無線の有効化/無効化には少し癖がある。

 一般に無線をサポートするキーボードの場合、使用していないときの電力消費を止めるために、まず間違いなく電源スイッチがある。だが、Crush 80の電源スイッチはあろうことか、CapsLockキーキャップを取り外したところに配置されている。

 電源スイッチがオフの状態でも有線での利用はできるので、有線でのみ利用する人はずっと電源オフにしておけばよいが、無線で使用する人にとってはなんとも悩ましい仕様だ。

 CapsLockキーを外したままで使う人もいるのかもしれない。とはいえ、バッテリーは7500mAhの大容量であり、公称で最大約1223時間の駆動(※省電力モード時)が可能となっている。無線利用時もしばらくタイプしないと5〜6分ほどでスリープに入るので、実用上は困らないのかもしれない。

photo USB Type-Cコネクターはバッテリーコンポーネント側に配置されている

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー