パナソニックのネットワークレコーダー「miyotto」がネット動画に対する不満を解消して推し活支援も行う理由(2/2 ページ)

» 2025年10月24日 14時00分 公開
[大河原克行,ITmedia]
前のページへ 1|2       

視聴環境の大きな変化に対応しネット動画に対する不満の解消も目指す

 同社がネットワークレコーダーという新たな領域に進出した背景にあるのは、視聴環境の大きな変化があるとし、いくつかの市場変化を指摘する。

 1つめはレコーダー需要の大幅な減少だ。電子情報技術産業協会(JEITA)の調べによると、2020年には年間187万台だったレコーダーの国内出荷台数は2024年には76万8000台と約6割も減少しており、レコーダー離れが進んでいる。

 それと共に映像ソフト市場では、BDやDVDのレンタルやセルが大幅に減少しており、配信比率が8割に迫ろうとしている。

 また、ネット動画の普及に伴って、コンテンツを視聴するデバイスが多様化し、TVだけでなく、タブレットやスマホ、プロジェクター、PCディスプレイなどでの視聴への広がりが見られており、AmazonのFire TV StickやGoogleのChromecastなどのストリーミングデバイスの接続率は36%に、モバイルプロジェクターの市場は7年間で1.7倍に拡大しているという市場変化も指摘する。

パナソニック miyott みよっと UN-ST20A-H ネットワーク レコーダー DIGA 多様化する視聴デバイスへの対応
パナソニック miyott みよっと UN-ST20A-H ネットワーク レコーダー DIGA モバイルプロジェクターと接続した視聴が可能

 その一方で、ネット動画に対する不満も増加中だ。見逃し無料配信動画サービスで「TVer」の利用率は59.7%に達し、5年で3倍に増加している。また、AmazonやHulu、Abemaといった動画配信サービス、YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サービスにおいても、TVコンテンツの視聴割合が半分以上に達しているという結果が出ている。

 しかし、TVコンテンツの配信期間が短ったり、CMがスキップできなかったり、UIが使いづらかったりといった不満の声も出ており、こういった課題を、レコーダーの機能や使い勝手をベースにしたネットワークレコーダーが解決しようというわけだ。

 もう1つ見逃せないのが、Z世代においても、TVコンテンツのリアルタイム視聴や録画番組を楽しんでいるという実態があることだ。ネット動画が隆盛となり、TVコテンンツの衰退や、若者のTV離れが指摘されていたりするが、実態としてはTVコンテンツの視聴機会は多い。

 同社の調べによると、TV番組をリアルタイムで見たいという回答は、10代〜20代では全世代平均よりもむしろ高く、特に10代では77%に達している。「TV番組をリアルタイムで見て、SNSで乾燥や感情を共有したいというニーズがある」という。

 同時に「推し活においても、レコーダーの役割は重要である」と指摘する。推し活をする際には、TV番組を視聴する活動が79.5%と最も多くを占め、映像視聴ではYouTubeが77.5%、次いでTV(地上波/BS/CS)が72%%と続いている。「推し活にも、ネットワークレコーダーが貢献できる」とも述べた。

パナソニック miyott みよっと UN-ST20A-H ネットワーク レコーダー DIGA TVやレコーダーは推し活との親和性も高いという

 このように、映像コンテンツの多様化/視聴場所の多様化に加えて、視聴デバイスの多様化といった視聴環境の変化に適応したのが今回のネットワークレコーダーのmiyottoということになる。

 月産販売台数は1000台とし、全自動ディーガの1機種の販売台数と同等規模の目標を掲げている。

 この分野では先行する製品としては、バッファローの「nasune」があるが、シングルチューナーであるなどの課題があり、miyottoでは昨今の多様化する視聴ニーズに対応した製品になっていることを強調する。

 miyottoによるネットワークレコーダーという新たな提案が、市場に受け入れられるのかが注目される。

パナソニック miyott みよっと UN-ST20A-H ネットワーク レコーダー DIGA miyottoはTVを見たいデバイスで視聴するという提案を行う
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年11月05日 更新
  1. 月1200ドルのAIコストが電気代20ドルで済む? NVIDIA「RTX Spark」搭載PCのデモで見えた“ローカルAI”の実力 (2026年11月04日)
  2. ミュンヘン市はなぜ再びオープンソースソフトウェアへ回帰するのか? 脱Microsoftを巡る欧州の最新事情 (2026年11月04日)
  3. 月額無料のAI通訳イヤフォン「W4 Plus」を試す 翻訳精度をオンラインとオフラインで比較した (2026年11月03日)
  4. “コーヒー香る”PC&スマホスタンドがMOFTから登場 新「Coffee Collection」2製品の実用性をチェックした (2026年11月04日)
  5. エレコム、“しろちゃん”の表情で充電状況が確認できる小型パネル内蔵Type-Cケーブル (2026年11月04日)
  6. 米Microsoftはなぜ最大6万人に早期退職を打診するのか? 決算資料から読み解く巨額AI投資の“台所事情” (2026年11月02日)
  7. サンワ、超小型筐体を採用した3ポート搭載スイッチングLANハブ (2026年11月02日)
  8. そのときのアキバはどんな姿に?――MSIが2027年9月までのキャンペーンを実施 (2026年11月02日)
  9. “左手デバイス”にもなる、エレコムのキー&ダイヤル付き8in1ドッキングステーションを試す 便利だが惜しい点も (2026年11月02日)
  10. 14年前の“黒歴史”を経て生まれたNVIDIA「RTX Spark」は何を変える? 「AI PC」から「Agentic PC」へと昇華するローカルAIの道筋 (2026年10月30日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー