耳をふさがないイヤフォン「Suunto Spark」レビュー 走るだけでフォーム計測できる独自機能に注目(2/3 ページ)

» 2026年05月14日 13時22分 公開
[山口恵祐,ITmedia]
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気になる音質は?

 Suunto Sparkは空気伝導方式、つまり指向性の強いスピーカーによって耳の穴に向けて音を届ける。従来の骨伝導イヤフォンは音量を上げると不快な振動が顔に伝わったり、低域の不足が感じられたりしたが、オープンイヤー型はそうしたデメリットを回避できるため、スポーツイヤフォンはこれが今後のスタンダードになっていくだろう。

photo スピーカー部分

 マルチドライバーの構成は低域用、高域用、音漏れ防止用の3ユニットとなっている。音質について、筆者が2022年頃に購入した他社著名ブランドのオープンイヤー型空気伝導式イヤフォンと比べると、その差は歴然で、本カテゴリー製品の進化を感じさせられた。

photo Suunto Sparkの内部構造(公式サイトより)

 イコライザーもSunntoアプリから設定可能だ。「レジェンダリー」「低音ブースト」「高音ブースト」「ボーカルブースト」「カスタマイズ」が用意されており、それぞれしっかり音の特徴が変わる。筆者のおすすめはレジェンダリーで、高音域から低音域まで、バランス良く音楽を楽しめる。

photo イコライザー機能で好みの音に調整できる

 音楽の視聴を通じて特に印象に残ったのは、低域がしっかりと表現できているところだ。こうしたオープンイヤータイプは低域がスカスカしてしまいがちだが、Suunto Sparkは鳴る音にパワーが感じられて、余裕さえ感じさせる。

 音量を上げるとオープンイヤー型であることを忘れそうになるくらい迫力ある音を楽しめる。外でランニングに使う場合は音量を下げるか、イコライザーを高音ブーストに変更して、低音を抑えた方がいいと感じるほどの迫力だ。

 ちなみに高音域もきれいに出ており、音楽鑑賞も十分に楽しめるレベルだった。周囲に人がおらず音漏れを気にしなくていい環境なら、音量を上げてデスクワークのお供としても満足できる。

 また、音漏れ防止用のドライバーが搭載されている点もユニークだ。空気伝導方式は構造上、周囲への音漏れが気になるが、Suunto Sparkは逆位相の音波を発生させて不要な放射音を能動的に打ち消す構造としたことで、音漏れを抑制しているという。

 確かに音量を「ちょっと控えめだけどしっかり聞こえる」程度まで下げたところ、他社製品よりも音漏れが少ないように感じた。これなら周囲に人がいるオフィス環境での音楽再生用途にも使える。

 ワイヤレスはBluetooth 5.4を採用しており、コーデックはSBC、AAC、LHDC 5.0に対応している。対応デバイスとLHDC 5.0で接続すれば、最大96kHz/24bitの伝送が可能だ。ただし、LHDC 5.0はXiaomiやOPPOなど一部のデバイスメーカーが採用している“レア”なコーデックなので、活用できる機会は限られるだろう。

 2台の機器に同時接続できるマルチポイントにも対応している。例えば、Aの機器で音楽再生中にBの機器で着信した場合、自動で着信が割り込んでくるので応答できる。

 さらに、昨今のトレンドである「空間オーディオ」にも対応している 。内蔵されたジャイロセンサーが頭の動きを検知し、音の定位をリアルタイムで修正する。機能をオンにした時点での正面が前となり、首を横に振ると音の方向を感じ取れた。心なしか音の迫力も増して聞こえるので、音楽鑑賞の時に試してみてもいいだろう。

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