Mac Studioの弱点を克服! レトロMac風の画面付き多機能ドック「Wokyis G7」実機レビュー(1/2 ページ)

» 2026年09月01日 17時20分 公開
[Sotaro NAGAO,ITmedia]

 普段、筆者はAppleのデスクトップPC「Mac Studio」を利用しているが、不満ポイントの1つとして外部インタフェースの数とストレージ容量が挙げられる。

 背面にThunderbolt 5(USB4 Version 2.0/USB 80Gbps)ポートが4基、USB Standard-Aポートが2基、前面にUSB 3.2 Gen 2(USB 10Gbps)Type-Cポートが2基、UHS-IIに対応したSDXCメモリーカードスロットが1基備わっているが、メインのデスクトップマシンとして利用するには若干ポート数が足りない。

 例えば、普段筆者が利用しているカメラ「Nikon Z6III」は、記録メディアとしてCFexpress Type Bカードを利用しているのだが、Mac Studioでアクセスするには別途カードリーダーが必要となる。他にも外部機器を接続していくと、すぐにポートが埋まってしまうのだ。

 また、Mac Studioには内蔵SSDを増設する手段が存在しないため、後から容量を追加したければ外付けストレージに頼ることになる。少し前にあったMac Studioの価格改定や、つい先日発表された新モデルの価格を見ると、内蔵SSDを大容量のものに指定するには予算がかかりすぎる。

 今回試すMac Studio/Mac mini向けドッキングステーション「Wokyis G7」は、そうした不満をまとめて解消できるドッキングステーションだ。Mac Studio/Mac miniの天板にピッタリ載せられるボディーに、豊富なUSBポート、M.2 NVMe SSDスロット、CFexpress Type Bスロット、SDメモリーカードスロット、microSDメモリーカードスロット、そして7型のフリップアップディスプレイと9個の物理ショートカットボタンを備えている。

 「これでもか!」というほどに、いろいろと詰め込んでいながら、往年のMacintoshを思わせるデザインも大きな特徴で、先日まで「Kickstarter」で販売されていた。

 本製品にはUSB 3.2 Gen 2 Type-C接続となるモデル(Wokyis G7 10Gbps)と、Thunderbolt 5接続となるモデル(Wokyis G7 80Gbps)の2種類が用意されている。今回は、メーカーからサンプル提供を受けた10Gbpsモデルを使って、その便利さをお伝えしたい。

 なお、サンプル提供バージョンは、製品版(Kickstarterでの販売分)と仕様が異なる可能性がある。その点は留意してほしい。

Wokyis G7 Wokyis G7は、Mac Studio/Mac miniの天面にぴったりと収まり、レトロMacintoshを思い浮かべるディスプレイ付きのドッキングステーションだ(今回は10Gbpsモデルを試す)

まず外観をチェック!

 まず、Wokyis G7 10Gbpsの外観をチェックしていこう。

 本機の“目玉”でもあるフリップアップディスプレイは、ボディー天面に畳まれている。冒頭でも述べた通り、フットプリントはMac Studio/Mac miniの天面とほぼ同じで、上に載せると一体型の機器のように見える。

 7型のフリップアップディスプレイは、名前の通り持ち上げて使うことが可能で、その下部にはレトロゲームのコントローラーを模した物理ボタンが並ぶ。ボタンの役割は以下の通りだ。

  • 上矢印ボタン:ディスプレイの輝度アップ
  • 下矢印ボタン:ディスプレイの輝度ダウン
  • 左矢印ボタン:ボリュームダウン
  • 右矢印ボタン:ボリュームアップ
  • 中央ボタン:動画や音楽の再生/一時停止
  • 左側斜めボタン:スクリーンロック
  • 右側斜めボタン:スクリーンショット撮影
  • 左あずき色ボタン:コピー
  • 右あずき色ボタン:ペースト

 いわゆる「マクロキー」のような振る舞いをしているのだが、ボタンの機能カスタマイズはできない。少し残念なポイントだ。

 往年のMacintoshデザインを模していることもあり、本体のカラーはMac Studio/Mac miniのシルバーとは異なる。しかし、個人的にこれはこれで味がある組み合わせだと感じた。

天面 [特徴的なフリップアップディスプレイと、往年のゲーム機を思うかベるデザインの物理マクロボタンが配置されている

 続いて前面を見てみよう。前面には左からCFexpress Type Bスロット、UHS-IIに対応したSDカード/microSDカードスロット、さらに最大10Gbpsの通信に対応したUSB 3.2 Gen 2 Standard-Aポートが2基、同じくUSB 3.2 Gen 2 Type-Cポートが2基配置されている。

 CFexpress Type Bスロットが用意されているドッキングステーションは珍しく、筆者のようにCFexpress Type Bカードを記録メディアを使うカメラを利用している場合は、地味にうれしいポイントといえる。

ポート類 正面のポート類。左端にあるのがCFexpress Type Bスロットで、装備しているドッキングステーションは少ない

 背面を見てみよう。背面は左からフリップアップディスプレイのオン/オフを制御するスクリーンスイッチ、ホストデバイスと接続するためのUSB Type-Cポート、そしてHDMI“入力”端子を備える。

 本機はMac Studio/Mac miniをメインターゲットとした製品だが、接続先のホストデバイス(PC)に縛りがあるわけではない。DisplayPort Alternate Modeに対応しないデバイスを接続した場合を想定して、フリップアップディスプレイ用にHDMI入力端子を備えているのだ。

 その他、背面にはUSB 2.0 Standard-Aポートを3基、3.5mmヘッドフォンジャックを1基、Wokyis G7 10Gbpsに電源を供給するためのUSB PD(Power Delivery)対応USB Type-Cポート(36W)を1基備えている。

 「今さらUSB 2.0ポートが必要なのか?」と思う人もいるかもしれないが、ワイヤレスキーボード/マウスなどで使われる2.4GHz帯の無線レシーバーは、USB 3.2 Gen 1(USB 5Gbps)以降のUSBポートに接続するとノイズが乗りやすい。そのため、このような無線レシーバーにとっては、USB 2.0ポートの方がむしろありがたいのだ。

 ただ、どうせなら3基のうち1基は、前面と同じくUSB 3.2 Gen 2ポートにしてほしかったところだが、帯域幅の都合上仕方のない部分なのかもしれない。

HDMI入力ポートもある 背面にはHDMI“入力”ポートを備えている。そのため、DisplayPort Alternate Modeに対応していないデバイスからの映像入力も可能だ

M.2 SSDスロットには大型ヒートシンク

 M.2 SSDスロットは、フリップアップディスプレイの下部に配置されている。内部にアクセスするにはT3のトルクスドライバーを使って、2本のねじを外す必要がある。

 M.2 SSDスロットはNVMe規格のM.2 SSDモジュールに対応しており、カバー自体が大型のヒートシンクのような役割を果たす。発熱の大きいNVMe SSDを搭載するための熱対策を考慮した設計となっていることが見て取れる。

M.2 SSDスロット [フリップアップディスプレイの下部にM.2 SSDスロットが配置されている

使い方を広げるフリップアップディスプレイ

 続いて、Wokyis G7 10Gbpsの特徴でもあるフリップアップディスプレイをチェックしてみよう。

 ディスプレイの角度は0度から約70度まで無段階調整できるようになっている。ディスプレイサイズが7型と小さいこともあってか、パネルの解像度は1280×800ピクセルと低めだ。さすがにメインディスプレイとして使うにはかなり厳しいが、常時表示しておきたいサブウィンドウを置くのにちょうどよい。

 なお公式では、時計やフォトフレーム、歌詞表示、ステータス表示、簡易的なゲーム画面といった表示で使うことを紹介している。

画面 フリップアップディスプレイは、本機の大きな特徴の1つだ。最大で約70度まで無段階で傾きを調整できる

 電源を投入すると、ディスプレイに「hello」というメッセージが表示される。これは初代Macintoshの起動画面を踏まえた演出であり、この製品の性格をよく表している。

レトロな起動画面 昔のMacintoshにインスパイアされたかのような、レトロな起動画面が表示される
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月18日 更新
  1. 1箱6キー入りで2万7500円! 特別仕様のROGミニチュアキーキャップセットがアキバに降臨 (2026年10月17日)
  2. NVIDIA「RTX Spark」搭載ノートPCの実力は? ASUS「ProArt P14」実機レビュー 3D描画はRTX 5070 Laptop超えも (2026年10月16日)
  3. ドウシシャ、80年代レトロ筐体を採用したBluetooth対応の大型CDラジカセ 11月4日から「GREEN FUNDING」でプロジェクト開始 (2026年10月16日)
  4. Appleの「HomeView」は日本未発売 ならプライム感謝祭で2万3980円の「Echo Show 8」は買いか? できることを比べてみた (2026年10月16日)
  5. NVIDIAの新SoC「RTX Spark」は何がすごい? Blackwell+Grace統合で薄型PCが“トークン生成工場”に変わる理由 (2026年10月16日)
  6. 個人向けMicrosoft 365のストレージ容量が削減、代わりにAI機能を開放──Microsoftの狙いは? (2026年10月16日)
  7. アイオーデータ製品が15%オフ! TV買い替え時の録画保護に役立つダビング用DVDレコーダーや、PS5/Switch 2対応ディスプレイがお得に買える (2026年10月16日)
  8. “子供にiPadを渡すのが怖い”を解消 『トイ・ストーリー5』のLilypadになれる、BelkinのiPadケースを試す (2026年10月16日)
  9. 「Pixel Watch 5」は買いか? “4”からの乗り換えと失敗しないサイズ選びの鉄則 (2026年10月15日)
  10. セールでゲットすべき? ほぼ半額の5980円で買える「Fire TV Stick 4K」は旧モデルと何が違う? (2026年10月15日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー