フルスペックの新型「Mac Studio」に触れて考える、Appleが提案するM3 Ultraチップの真価:本田雅一のクロスオーバーデジタル(1/2 ページ)

» 2025年03月11日 22時00分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 M3 Ultraチップを搭載した「Mac Studio」を短期間ではあるが先行して試すことができた。試したは512GBのユニファイドメモリ、16TBのSSDを搭載するフルスペックモデルで、価格は税込218万3800円にも上る。ここで興味深いのは、M4 Maxチップを搭載した製品との用途の違いだ。

photo Mac Studioのフルスペックモデルを試した

 M4 Maxチップは既にMacBook Proに搭載されているが、そのパフォーマンスの高さは評価されており、最大128GBのメモリも大多数のクリエイターが求めるワークロードにおいて十分に広大なメモリ空間である。

 このM4 Maxチップに対して、M3 Ultraチップを選ぶためには、プラス37万円の予算が必要だ。M3 Ultraチップは96GBが最低メモリ容量となり、128GBの構成は選択できないが、換算値で言えば256GBのユニファイドメモリにするために18万円、512GB構成にするためには54万円の予算を積み上げる必要がある。

 価格そのものは、似たような構成となるIntelのXeonプロセッサ最上位クラスを搭載するワークステーションと競合するものだが、それらがよりピーク性能の高い外部GPUカードを備えている一方、ユニファイドメモリによって巨大なメモリ空間でGPUパフォーマンスを生かせることが大きな違いとなる。

M3 Ultraを生かす大容量メモリ活用のシナリオ

 Mac Studioは、M3 Ultraチップ搭載モデルとM4 Maxチップ搭載モデルという2つの選択肢をユーザーに提供しているが、それぞれの性能差をスペックシート上だけで比較することにあまり意味はない。

 前述したように、この2つのプロセッサにはチップそのものの価格差に加え、搭載メモリ容量による価格差もある。また、よほどGPUの演算能力の絶対値に依存したアプリケーションではない限り、M4 Maxチップの方が圧倒的に費用対効果がいい。

 写真や動画制作を中心とするクリエイティブ用途では、最新世代となるM4 MaxチップのシングルコアでのCPU性能の高さが応答性に大きく寄与する、

 また、Geekbench MLなどのベンチマークでは、量子化データ処理においてM4 MaxチップがM3 Ultraチップを明確に上回っており、オンデバイスでのAI処理においてもM4 Maxの方が有利だ。

 つまり、動画編集における被写体認識や自動フレーミング、文字起こしなどのタスクはM4 Maxチップの処理効率とコストパフォーマンスが際立っている。

 128GBメモリで足りる範囲であれば、M4 Maxチップの方がベターな選択肢であることは間違いなく、そしてそれはほとんどのクリエイティブな作業レンジをカバーする。

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