端末出荷台数で富士通が初のトップに、スマホ比率は6割超え――2012年第1四半期調査リポート

» 2012年06月27日 13時02分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanが、国内携帯電話の2012年第1四半期(1〜3月)の出荷台数を発表した。メーカー別シェアでは、過去5年で初めて富士通がトップに立った。

 スマートフォンユーザーのすそ野が広がり、需要が急拡大していることから、出荷台数は前年同期比17.3%増の1016万台となり、3四半期連続の1000万台越えを記録。第1四半期のスマートフォン比率は、総出荷台数の6割超(64.5%)に達している。

 第1四半期のベンダー別出荷台数シェアでは、NTTドコモとauにARROWSシリーズを提供する富士通がシェア23.1%を獲得してトップに立った。過去5年で同社がトップに立つのは初だという。2011年第4四半期にメーカー別シェアでトップとなったアップルは、シェア22.2%で2位に転落。3位にはシャープがランクインしている。

Photo 2012年第1四半期のメーカー別シェア

 IDC Japanによると、スマートフォンが市場をけん引する一方で、ゼロ円端末を中心とする低価格モデルの出荷台数も拡大しているといい、中ZTE、ファーウェイの市場占有率が高まりつつあるという。両社の合計シェアは4.5%となっている。

 今後の国内携帯市場についてIDC JapanのPC、携帯端末&クライアントソリューション シニアアナリストの木村融人氏は、スマートフォン需要は好調に推移するものの、半導体の供給不足からハイエンド端末の出荷が一時的に抑制される可能性があるとしている。また、販売奨励金を上積みする通信キャリアの過度な販売競争が、2013年以降の通信キャリアの収益面にマイナス影響を及ぼす可能性もあるという。

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