端末出荷台数、2011年度は「富士通」が初の首位――スマホのみでは「Apple」調査リポート

» 2012年05月10日 23時38分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 MM総研が国内携帯電話出荷台数の調査結果を発表した。2011年度(2011年4月〜2012年3月)に出荷された携帯電話の端末数は、前年比13.5%増の4274万台。うちスマートフォンは前年比2.8倍の2417万台で、総出荷台数の56.6%を占めた。

photo 2011年度の端末メーカー別出荷シェア

 出荷実績が前年比を上回るのは2年連続で、通期出荷台数が4000万台を超えるのは2007年度(5076万台)から4年ぶり。また2ケタ増の伸びを記録したのは8年前の2003年度以来だった。端末出荷が好調な理由についてMM総研では、スマホ需要が市場を牽引したことに加え、7月の周波数再編に向けたau端末の買い替えが順調に進んだためと分析している。

 特にスマートフォン市場は、2010年度の855万台から3倍近く拡大。スマートフォン出荷台数が通期で過半数を超えたのは初めてだ。端末契約が一巡したことに加え、国内外の人気端末がキャリアの垣根を越えて発売。また、スマホ購入者向けのインセンティブ施策が増加したことも重なり、購買意欲が刺激された。

 端末メーカー別のシェアでは、富士通がシェア17.9%となる766万台を記録して首位を獲得。富士通は東芝の携帯電話事業を統合て製品ラインアップを拡充しており、ハイスペックモデルや女性向けスマートフォン、そしてらくらくホンに至るフルラインアップ戦略が功を奏した。富士通がシェア1位になるのは、2000年以降の統計で初めて。2位は米Appleで、725万台を出荷しシェアは17%。同社は前年度6位だったが、iPhone 4SをソフトバンクモバイルとKDDIの2社に供給することでさらに躍進。また、2005年〜2010年まで6期連続でシェア1位だったシャープは719万台(シェア16.8%)で3位に後退している。以下、パナソニック モバイルコミュニケーションズが(407万台:シェア9.5%)、ソニー・モバイルコミュニケーションズ(381万台:シェア8.9%)、京セラ(369万台:シェア8.6%)、NECカシオモバイルコミュニケーションズ(301万台:シェア7.0%)と続いた。

 スマートフォン分野でのメーカー別シェアでは、1位がApple(30%)、2位がシャープ(17.5%)、3位が富士通(13.4%)、以下ソニー・モバイル、Samsung電子、NECカシオと続く。OS別ではAndroidが69%と7割弱まで普及し、iOSは30%だった。

photophoto スマートフォン分野でのメーカー別シェア(写真=左)とOS別シェア

成長続けるスマホ市場、部品不足が懸念

 2012年度の出荷台数についてMM総研では、前年比5%減の4060万台になると予測する。うちスマートフォンは2790万台で、総出荷台数の68.7%を占める見込み。ドコモとイー・アクセスに続いて、KDDIやソフトバンクがLTEサービスを開始することから、次世代通信による競争が激化すると予想される。

 またクアッドコアプロセッサの搭載やディスプレイの大型化といった性能の進化、UI/UXを改善した操作性の向上など、より魅力的なスマートフォンが登場すると見られ、サービス面では携帯端末向けマルチメディア放送の「NOTTV」や、NFCによるモバイル非接触ICサービス、端末に依存しないクラウド型サービスが拡大する見通し。サービスと端末の両面でスマートフォンシフトが予想以上に進んでいることから、先の出荷予測を上回る可能性もある。しかしMM総研は、LTE対応スマートフォンの世界的な需要拡大によってチップセットなどの一部主要部品の供給不足が懸念されており、市場に影響を与える不確定要素になりえるとしている。

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