都市部を中心に、自動車を持たずに暮らす世帯が増えている。維持管理費や燃料費、税金を考えると、必要なときに借りる方が合理的だという考え方だ。そのような世帯にとって便利なサービスとしてカーシェアリングというものがある。BMWの電気自動車を利用したカーシェアリングが始まった。
タイムズ24とビー・エム・ダブリュー(以下、BMW)は2012年7月20日、BMWの電気自動車「BMW ActiveE」(図1)を利用したカーシェアリングの実証実験を合同で実施すると発表した。実験期間は2012年7月20日から2013年12月31日まで。
BMWが実験に提供するBMW ActiveEは、電気自動車の可能性を確かめるためにBMWが作ったもので、市販はしていない。世界中に1000台存在し、日本には5台存在する。その5台のうち4台を今回の実証実験に提供する。
タイムズ24は、提供を受けたBMW ActiveEを有楽町、池袋、横浜に配置する。内訳は有楽町の「タイムズステーションイトシア」に2台。池袋の「タイムズステーション池袋」と横浜の「タイムズステーション横浜山下町」にそれぞれ1台ずつ。利用可能時間は8時〜20時。貸し出し時間は最大12時間。利用料金は15分ごとに400円。
BMW ActiveEは、蓄電容量32kWhのリチウムイオン蓄電池を搭載している。連続走行距離はおよそ160kmで、最高時速は145km/h。充電時間は240V/32Aの場合4〜5時間。110V/16Aの場合は16〜20時間。
BMWは今回のカーシェアリング実験に車両を提供することで、より多くの利用者からBMWの電気自動車に対する意見を集めることを狙っている。集めた意見はBMWが2013年以降に発売を予定している電気自動車「BMW iシリーズ」の開発に役立てるという。
一方、タイムズ24はカーシェアリングという自動車の利用形態があるということと、同社がカーシェアリング事業を手がけていることを広く認知してもらうことを狙っているという。
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