全世界の投資額のうち約2分の1は太陽光発電の開発に投じられた(図3)。2012年と比べて20%の大幅な減少率になったのは、発電システムのコストが直近の3年半で50%前後も下がったためである。
次いで2番目に多いのは風力で、太陽光と合わせると全体の90%を占める。世界全体で再生可能エネルギーの投資が太陽光と風力の2つに集中していることがわかる。風力の投資額も2012年からは1%減少しているが、導入量は増加傾向にある。
導入量が増えれば発電システムの価格が下がっていく。Bloomberg New Energy Financeが発電方式別に電力 1MWhあたりのコストを調べたところ、2009年第3四半期から2013年第1四半期までの3年半のあいだに、太陽光発電は30%以上もコストが低下している(図4)。
特にコストの減少率が大きいのは、最近の太陽光発電で主流になっている結晶シリコン系の太陽電池を使った場合だ。実に52.7%の大幅なコストダウンを示していて、単純平均で年率15%の低下になる。
風力では陸上と洋上でコストの増減に大きな差がある。陸上風力のコストは3年半で14.7%下がったが、一方で洋上風力は40%以上も上がった。建設費の高い浮体式の洋上風力発電設備の増加が1つの要因として考えられる。このほかではバイオマスはどの方式でも発電コストが低下して、逆に地熱は上昇している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.