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» 2015年01月22日 07時00分 公開

中京圏初、2カ所の商用水素ステーション電気自動車(2/2 ページ)

[畑陽一郎,スマートジャパン]
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価格水準は他社と競合

 「水素の販売価格は他社と競争できる1kg当たり1000〜1100円を検討中だ」(豊田通商)。現在、水素ステーションにおける水素の販売価格を発表しているのは3社。岩谷産業(関連記事)と東京ガスは1kg当たり1100円、JX日鉱日石は1000円だ(関連記事)。

 水素ステーションの運営で予測が難しいのは利用者の数だという。「当初の目安はどちらも1時間当たり5台。そこで水素ステーションには『5台×営業時間』の分だけ水素を蓄えておく」(豊田通商)。いずれの水素ステーションとも充填時間は1台当たり3分以内であり、待ち時間の問題はなさそうだ。

 2カ所とも外部から水素を運び込むオフサイト方式を採る。「三重県四日市市内の複数の化学工場から副生水素を得、圧縮水素として運搬する」(豊田通商)。副生水素は別の有用な化学反応の結果として生まれたもの。一部はそのまま燃料などとして利用されているものの、輸送距離が短い場合は燃料電池に用いた方がエネルギーの利用効率は高い。

二酸化炭素の排出抑制につなげる

 エネルギーキャリアとして水素を利用すれば必ず、二酸化炭素の排出抑制につながるのではない。どのように水素を製造したかのかに依存する。

 まずは天然ガスから製造した水素だ。日本エア・リキードによれば、燃料電池車(FCV)でこのような水素を利用すると、ガソリン車と比較して20%、温室効果ガス(二酸化炭素)を削減可能なのだという。これは一次エネルギーの採掘(Well)から車載タンク(Wheel)に水素が充填されるまでを対象としたWell to Wheelと呼ばれる手法による分析だ。

 同社は2020年までに、エネルギー用水素の少なくとも50%を炭素フリープロセスで製造することを目指している。炭素フリープロセスには2つの手法がある。1つは再生可能エネルギーによる電力を利用した水の電気分解やバイオガスの利用だ。もう1つは水素製造時に発生した二酸化炭素を分離し、大気中に放出されないよう回収して、貯留するCCS技術の利用だという。

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