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» 2016年02月24日 11時00分 公開

課題の大型空調で“2倍成長”、3年で空調事業7000億円を目指すパナソニック省エネ機器(3/4 ページ)

[陰山遼将,スマートジャパン]

電気空調は差別化に注力、RACの販路を活用して拡販

 専門販売体制の構築に加え、電気とガスそれぞれの空調製品ごとにも個別戦略を立てて強化を図る。電気空調ではまずVRFの商品力強化に注力する(図5)。全ての大型空調製品の中でも、売上高を2018年度に2015年比の3倍と、最も高い成長を見込むのがこのVRFだ。同社のVRFの主力製品である「7シリーズ」のグローバル展開をさらに強化し、同時にクラウドサービスとの連携機能など、独自の付加価値機能を加えて差別化を図る。

 電気空調製品の中で、販売の7割を占める小型のVRF(miniVRF)も製品ラインアップの拡充し「徹底強化」(吉田氏)する。PACについては2018年度に向けて190%成長の目標を立てており、RACのブランド力や販路を活用して拡販していく計画だ。

 パナソニックが強みとするGHPやABSなどのガス空調については、ガス需要のある海外市場への展開を加速する。吉田氏は「強みのガス空調については、グローバルNo.1の事業にしていきたいと考えている。海外の場合、地域のよってはガスより電気の方が安い場合もある。こうした各地域のインフラ事情をしっかりと分析し、最適な市場を見定めて拡販を図りたい」としている。ガス空調では2018年度までに160%成長を目指す計画だ。

図5 製品カテゴリーごとの成長戦略(クリックで拡大)出典:パナソニック

 なお家庭用のRACについては、さらなる原価力強化や各国の省エネ規制に対応するといった地域最適商品の拡充などに取り組み、グローバル/ローカル戦略を並行して進めることで、2018年度までに130%成長を目指す。大型空調事業と同時に、現在の収益基盤となるRAC事業も強化し、こちらは売上高5000億円規模に拡大していく計画だ。

開発体制も強化、人員を160%に

 パナソニックでは大型空調事業の強化に向け、同社の設立と同時に大型空調ビジネスユニットを独立した事業部として設置している。今後は開発体制にも戦略的にリソースを投じていく計画で、設計者数は2018年度までに2014年比で160%に増強していく計画だという(図6)。

図6 2018年度に向けた大型空調事業の開発体制の強化方針(クリックで拡大)出典:パナソニック

 これにより年間約300機種を開発できる体制を構築する。各製品の要素技術や基本機種は日本で開発を行い、海外のエンジニアは地域適合に向けた設計を担う。海外人材の比率も2018年度には2015年20%から35%に増強する方針だ。

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