「環境未来島」を目指す淡路島で10MWのメガソーラーを建設:太陽光
風力および太陽光発電事業を展開するユーラスエナジーグループは兵庫県淡路市でメガソーラー「ユーラス北淡路ソーラーパーク」の建設を進めている。
メガソーラー「ユーラス北淡路ソーラーパーク」は淡路市小倉の土砂採取事業跡地の約23ヘクタールの土地に、京セラ製の太陽光パネル(多結晶シリコン)を約5万1000枚設置して発電を行う。同グループとしてはユーラス津名東ソーラーパーク(3万3500キロワット)に続く淡路島内で2カ所目の大規模太陽発電所となる。総出力は交流1万500キロワット。直流1万3776キロワット。営業開始は2017年7月を予定している。同市の総世帯数の約2割に相当する一般家庭4000世帯分の電力を供給する(図1)。
図1 ユーラス北淡路ソーラーパークの完成予想図 出典:ユーラスエナジーグループ
なお、兵庫県および淡路市・洲本市・南あわじ市は持続可能な地域づくりを目指す「あわじ環境未来島構想」について国から地域活性化総合特区の指定を受けている。
ユーラスエナジーホールディングは豊田通商と東京電力との共同出資会社で、エネルギー供給と環境負荷低減を両立するという社会的ニーズへの対応を目指して日本および米国・欧州の3地域を中心に多数の太陽光・風力発電所の開発、工事、運営を行っている。現在、国内では、風力発電所がユーラス苫前ウインドファームなど27カ所、太陽光発電所ではユーラス白糠ソーラーパークなど7カ所が稼働中。また、ユーラス伊達黄金ウインドファームと今回のユーラス北淡路ソーラーパークとユーラス福島川内ソーラーパークの建設を進めている。
- 風力発電所を被災地に、宮城県の石巻市で20MWの建設計画が進む
東日本大震災では宮城県で最大の人的被害を受けた石巻市の丘陵地帯に、発電能力20MWの風力発電所を建設する計画が進行中だ。全国各地で太陽光と風力発電を展開するユーラスエナジーが石巻市の復興支援を兼ねて実施する。運転開始は2018年3月を予定している。
- 淡路島で潮流発電の実証実験、出力500kW級の発電機を設置へ
海洋エネルギーの1つとして期待がかかる潮流発電の実証実験が兵庫県の淡路島で始まる。潮の流れが速いことで知られる明石海峡の海底に500kW級の発電機を設置して実用化を目指す。基本計画の策定と環境影響の基礎調査を実施して、2015年度中に実機を使った技術評価を開始する予定だ。
- 太陽光発電の勢いが止まらない、ダムや池もメガソーラーになる
この1年間に兵庫県の各地で太陽光発電所が続々と運転を開始している。淡路島では発電能力30MW級のメガソーラーが2カ所で稼働した。大きな農業用のため池にも太陽光パネルを浮かべて、水上式のメガソーラーが相次いで動き出した。ダムや道路の斜面にまで太陽光パネルが広がる。
- 電力自給率100%を目指す淡路島、風力から太陽光・バイオマスまで
近畿6県の中で再生可能エネルギーの導入が最も活発なのは兵庫県だ。太陽光・風力・バイオマスによる大規模な発電設備の建設が続々と始まっている。中でも最先端を行くのが淡路島で、2050年までに電力の自給率100%を実現する構想が着々と進む。
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