岡山県の旧ゴルフ場予定地に32MWのメガソーラー、110億円で1万1000世帯の電力太陽光

GE エナジー・フィナンシャル・サービスとバージニア・ソーラー・グループが共同で出資する岡山県久米南町(くめなんちょう)のメガソーラーがこのほど稼働を開始した。

» 2016年05月18日 09時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]

 新たに稼働したメガソーラーは、GE エナジー・フィナンシャル・サービスとバージニア・ソーラー・グループが共同で出資した初のソーラー発電施設である。新発電所である「パシフィコ・エナジー・久米南メガソーラープロジェクト」(以下、久米南ソーラー・プロジェクト)の発電能力は32MW(メガワット)で、2016年3月から1万1000世帯の電力需要を満たすための発電を開始している(図1)。

photo 図1 久米南ソーラー・プロジェクトのイメージ 出展:GE

 久米南ソーラー・プロジェクトはパシフィコ・エナジーが管理し、EPC(設計・調達・建設)は東洋エンジニアリングが担当した。旧ゴルフ場予定地の限られた開発地域を最大限活用し、予定よりも1カ月早く工事を完成させた。久米南ソーラー・プロジェクトは中国電力に20年間の固定価格で売電を行う予定。運用と保守については、岡山に本社を持つ旭電業が担当する。

 久米南ソーラー・プロジェクトはノンリコース型(返済義務が事業担保の範囲内に抑える融資)の世界基準のプロジェクトファイナンスが実施された日本で最初のプロジェクトである。三菱東京UFJ銀行と中国銀行から総額110億円の融資を受けている。また、日本においてGE エナジー・フィナンシャル・サービスが投資をおこなった最初のプロジェクトでもある。

 GE エナジー・フィナンシャル・サービスとバージニア・ソーラー・グループが日本国内で共同出資をしているプロジェクトは久米南ソーラー・プロジェクトの他に2つある。2016年下半期に運転開始予定の美作武蔵プロジェクト(発電容量42MW)と、2018年第1四半期に運転開始予定の細江プロジェクト(同96MW)で、現在施設を建設中だとしている。

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