「Solar Roadways」の太陽光発電パネルが画期的なのは単純に道路を使って発電をするというだけではない点である。ヒートパネルを組み込むことで、雪をとかす機能を道路に加えることも可能だとしている(図5)(図6)。
さらに同パネルに、LED発光機能を加えることで、発光させて路面標示を状況に合わせて変更するような使い方なども可能だという。例えば、駐車場などで障がい者など優先用スペースなどが埋まった際に急きょ通常スペースの1つを優先スペースに切り替えるなどの対応が紹介されている。また、耐圧センサーや対物センサーなどと組み合わせることにより、野生動物の侵入地点だけパネルを発光させることで、運転者に注意を促すようなことも可能だ(図7)(図8)。
これらのようにSolar Roadwaysでは、同社のパネルが通常の道路素材に比べて優れる20の特徴を紹介している(図9)。
今回の実証実験では、米国を横断する国道として栄えた旧国道66号線関連施設「the Historic Route 66 Welcome Center」で行うとしている。国道66号線は米国の東部と西部を結ぶ国道として沿線の隆盛を呼んだが、1950年代以降州間高速道路システムの整備が進んだことで、廃線となった。その後、州道として一部活用がされてきたが近年「歴史的道路」として再注目されてきたという。今回、国道66号線の廃線要因となった州間高速道路の老朽化が呼び水となって、旧国道66号線で最新技術の実証が行われるというのは時代の移り変わりを象徴する出来事といえるかもしれない。
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