フランスの大手化粧品会社、日本事業所の電力を100%バイオマスに自然エネルギー

化粧品大手の日本ロレアルはグリーン電力証書を活用し、日本国内の事業所の電力を再生可能エネルギーに切り替える。石巻合板工業のバイオマス発電所で発電した電力を活用し、環境負荷の低減を図る。

» 2016年08月31日 13時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 フランスの大手化粧品会社ロレアルグループの日本法人である日本ロレアルは、2016年9月1日から国内の事業所で使用するエネルギーを、日本自然エネルギーが発行するグリーン電力証書を使用して再生可能エネルギーで発電した電力に切り替える。

 切り替えるのは日本ロレアル本社(東京都新宿区)、製造工場を運営するコスメロール(静岡県御殿場市)、日本ロレアル リサーチ&イノベーションセンター(神奈川県川崎市)の3カ所。年間の消費電力約600万kWhを、石巻合板工業が宮城県石巻市でバイオマス発電所から調達する(図1)。化粧品業界でのグリーン電力への全面切り替えとしては、国内最大規模になるとしている。

図1 石巻合板工業のバイオマス発電所 出典:石巻合板工業

 ロレアルグループは、グローバル目標として2020年までにCO2排出量、水消費量、廃棄物発生量を2005年比でそれぞれ60%削減するという目標を掲げている。今回の日本ロレアルのグリーン電力証書の活用も、こうした取り組みの一環となる。

 日本ロレアルでは2010年からコスメロールの製造工場で、グリーン電力証書を活用してきた。同工場は既に2015年に2005年比でCO2排出量を70%、水消費量67%削減し、グローバル目標を達成している。今回、他の事業所も含めて全ての電力をバイオマス発電によるグリーン電力に切り替えることで、さらなる環境負荷の低減を図る狙いだ。

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