愛知県では引き続き太陽光発電が活発に進んでいる。目新しい取り組みとしては、貯木場に使われていた大きな池の水上で2016年2月からメガソーラーが稼働中だ(図4)。電子部品やセラミック製品を製造するイビデングループが、炭素製品を生産する工場の構内に建設した。
水上に7680枚の太陽光パネルを浮かべて、全体で2MWの発電能力がある。年間の発電量は240万kWhを見込んでいる。水上の冷却効果によって、陸上と比べて5%の発電量の増加を期待できる。太陽光パネルを設置するフロートは独自に開発した。軽量で腐食に強い高密度ポリエチレンを素材に使っている。
住宅・ビル建材メーカーのLIXIL(リクシル)は知多半島で運営するシャワートイレの製造工場にメガソーラーを展開している。工場内の未利用地と製造棟の屋根を利用して、合計1万8000枚の太陽光パネルを設置した(図5)。2016年4月に運転を開始して年間に600万kWhの電力を供給できる見込みだ。
さらに規模の大きいメガソーラーが知多半島の2カ所で2015年10月に相次いで運転を開始している。1カ所は商社の双日が14万平方メートルに及ぶ工場の跡地を利用して建設した(図6)。発電能力は12.9MWに達して、年間に3500世帯分の電力を供給できる。
もう1カ所のメガソーラーは中部電力グループのシーテックが運営する。面積が22万平方メートルもある廃棄物の最終処分場に建設した(図7)。発電能力は同様に12.9MWで、年間の発電量は4000世帯分を見込んでいる。
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