テスラはSolar Roofとともに、新型の定置型蓄電池を発表した。家庭用の蓄電池「Tesla Powerwall」、業務用蓄電池システム「Tesla Powerpack」のそれぞれについて新型モデルを用意した。
新型の「Tesla Powerwall 2」は容量14kWh(キロワット時)のリチウムイオンバッテリーパックを搭載。従来モデルの容量は6.4kWhであり、容量は2倍以上に増加した。さらに温度管理システム、統合型インバーターなども統合されており、価格は5500米ドル、日本円で61万7000円だ。2017年内から納品する予定で、テスラの日本語版のWebサイトでも予約を受け付けている(図4)。
テスラは2016年7月に発表した第2弾となる事業計画「Master Plan, Part Deux」において、「バッテリーと太陽光パネルをスムーズに統合した、美しく、間違いなく機能する製品を作り、一人ひとりが自分の電気を作れるようにし、それを世界規模で展開する」と述べ、住宅向けの太陽光パネルと蓄電池を組み合わせたエネルギー事業を強化していく方針をあらためて打ち出した。EVメーカーという枠を越え、総合エネルギー企業への転身を進める同社の方針が表れている。
同年8月にソーラーシティとの合併の合意に関する声明の中でもこの戦略を強調している。今回発表したSolar Roofと新型蓄電池が住宅向け市場を開拓していく上での主力製品となっていくことは間違いないだろう。さらに既存事業のEVを組み合わせ、「太陽光パネル・蓄電池・EV」の3つをセットにした、統合的なエネルギーソリューションの提供を武器に市場開拓を進める狙いだ(図5)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.