丸井グループとみんな電力が資本提携、「新宿マルイ」は再エネ100%達成間近に自然エネルギー

2030年までに事業用電力の再エネ利用率100%を目指す丸井グループが、エネルギー関連ベンチャーのみんな電力と資本業務提携を締結。みんな電力のサービスを利用することで、新宿マルイ本館は再エネ利用率100%の達成が見えてきたという。

» 2018年12月12日 09時00分 公開
[スマートジャパン]

 丸井グループはこのほど、エネルギー関連ベンチャーのみんな電力(東京都世田谷区)と資本業務提携契約を締結したと発表した。同グループが加盟する国際イニシアチブ「RE100」の目標達成に向け、再生可能エネルギーの導入拡大を図ることが目的としている。

 RE100は、国際的なNGO団体であるThe Climate GroupがCDP(2000年にイギリスで発足した環境NGO団体)と連携して推進する国際イニシアチブで、加盟する企業は遅くとも2050年までに、事業活動で使用する電力の100%を再生可能エネルギーで調達するという目標を宣言し、公表することになっている。丸井グループは2018年にRE100に加盟し、2030年までに100%を目指す方針だ。

 みんな電力は“顔の見える電力”というコンセプトを掲げ、太陽光発電所のオーナーとユーザーのマッチングサービスなどを手掛けるエネルギー関連ベンチャー。ブロックチェーン技術を活用した個人間での電力取引プラットフォームの開発にも取り組むなど、再生可能エネルギーの利用拡大に向けた技術・サービス開発を手掛けている。

 丸井グループは2018年9月から同社グループの小売店舗「新宿マルイ本館」では、みんな電力が提供する「ENECT RE100プラン」のトライアルに参加している。RE100は事業における再生可能エネルギー利用率100%を目指す上で、調達電源の特定を重視している。みんな電力の同サービスは、ブロックチェーン技術を活用して、電力供給元の再エネ発電所を特定できるというものだ。

みんな電力が提供している「ENECT RE100プラン」のイメージ 出典:みんな電力
2018年9月期に新宿マルイ本館で使用した電力の電源構成 出典:丸井グループ

 新宿マルイ本館における2018年9月期の電力量の合計は約40万kWh(キロワット時)で、このうち再生可能エネルギー(非FIT電力とFIT電力の合計)の電力量は約38万kWhであり、再生エネ利用率は約90%となった。10月期以降も同程度の供給量を予測しており、2019年度は再生可能エネルギー利用率100%を目指す方針だ。

 丸井グループは今後、再生可能エネルギー由来の電力を活用する店舗を拡大し、RE100の目標に向けて環境負荷の少ない事業を推進する。さらにみんな電力の個人向け電力供給サービス「顔の見える電力」の普及を共同で実施するなど、同社との連携を深めていく方針だ。

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