オートグリッドでは、変革期にある今日のエネルギー環境を「ゴールドラッシュ」になぞらえる。そして、同社のフレキシビリティ・マネジメントは、新エネルギーのゴールドラッシュにスマートな「つるはし」や「ショベル」を提供することだと位置付ける。実際、ゴールドラッシュが早く訪れた欧米では、世界有数のエネルギー企業、公益事業者、クラウドプラットフォーマーなどが、新たな成果を求めてオートグリッドのソリューションを採用した。こうした動きは加速しており、フレキシビリティ・マネジメント市場は今後、急成長を遂げるものと期待されている。
この背景には、化石燃料をベースとした従来のエネルギー市場から、脱炭素化を念頭に置いた新しいエネルギー市場への移行という世界的トレンドがある。あわせて、自宅に太陽光パネルを設置したり、蓄電池や電気自動車を所有して自家消費を行ったりなど、分散型エネルギー源の民主化ともいうべき状況が生まれている。同時に、それを支えるAIやIoTなどのテクノロジーが急速に進化している。
アミット・ナラヤン氏は、「もはや従来型の電力会社が一方的に電力をコンシューマーに提供する時代ではない」として、「コンシューマーがもつ資産(分散型エネルギー源)の最適な運用を行うことを軸とする、顧客中心のビジネスモデル構築が求められている」のだと強調する。オートグリッドシステムズのフレキシビリティ・マネジメントは、それを実現する有力なソリューションになるという。
今まさに議論が進められているFIT制度の抜本的見直し、2020年に実施される発送電分離、2021年の需給調整市場開設など、電力システム改革のただ中にある日本において、オートグリッドシステムズジャパンに期待されるものは大きい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.