“脱炭素経営”の加速で「排出量の見える化」に脚光、関連ツールが続々登場脱炭素経営EXPO(2/2 ページ)

» 2023年03月29日 07時00分 公開
[廣町公則スマートジャパン]
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三井住友銀行/金融機関の総合力で脱炭素経営をトータルサポート

 三井住友銀行は、SMBCグループの総合力を背景に、CO2排出量算定・支援クラウドサービス「Sustana」を提供する。「排出量の可視化は脱炭素時代をビジネスチャンスに変える第一歩」であるとして、排出量算定はもちろん、削減活動、対外開示・各種報告までをワンストップで支援。ファイナンスを含む銀行ならではの各種サービスと連携し、脱炭素経営の実現をバックアップする。

 Sustanaは、企業活動に伴うCO2排出量の算定から削減施策の立案・実行に至る一連の業務をクラウド上で管理できるサービスだ。300拠点/100ユーザーIDまで登録して、算定のための作業フローを構築する。エネルギー使用量などの企業活動データを入力するだけで、排出量を自動で算定してくれる。サプライチェーン全体の排出量についても、各種ガイドやテンプレートを用いて、容易に算定できるという。

booost/120,000拠点以上の採用実績を誇る排出量算定アプリ

 booost technologiesは、サステナビリティ経営を加速するためのプラットフォームとして「booost Sustainability Cloud」を発表。構成アプリケーションとして、CO2排出量の可視化・カーボンオフセット・報告レポート作成支援を実施する「booost GX」、サプライチェーン全体のCO2排出量を可視化する「booost Supplier」、ESGの開示項目を可視化しESGパフォーマンス向上につなげる「booost ESG」、 CO2フリー電力等の調達や供給を可能とする「booost Energy」を展開する。

 このうち「booost GX」は、すでに12万拠点以上で採択されており、工場・施設の1次データ・実測値からCO2排出量を算定できるツールとして評価が高い。Scope1・2・3(カテゴリー1-15)への自動振り分け機能に加え、製品・サービスごとの精緻なカーボンフットプリントにも対応する。目標設定・管理機能により計画と実績の予実管理が可能であり、必要に応じて、非化石証書等の調達を自動で行うこともできる。

アスエネ/AIを活用した自動算定により業務工数を最大70%削減

 アスエネは、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」を提供する。これまで複雑で難しかった排出量の算定が、AIを活用した自動算定方式により、関連請求書をアップロードするだけで簡単に行えるようになっている。各種会計や生産管理システムとデータ連携することで、脱炭素経営の業務工数を最大70%削減することが可能であるという。

 同社は、環境情報開示のグローバルスタンダードでもある「CDP」の気候変動コンサルティング、スコアリングパートナーの双方に認定されており、その知見を生かしてTCFD対応やSBT認証のサポートも行っている。アスゼロにはそのノウハウが生かされており、導入企業はシステムの運用サポートだけでなく、排出量削減方法の提案や実施まで幅広いコンサルティング支援を受けることができる。

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