家庭用蓄電池の遠隔制御で需給変動に対応、東電・京セラらが実証実験：蓄電・発電機器

東京電力エナジーパートナー、京セラ、TEPCOホームテック、エナリスの4社が、家庭用蓄電池を遠隔制御するデマンドレスポンスの実証実験を開始。電力需給のひっ迫時などに、家庭用蓄電池を活用して調整力を確保する。

[スマートジャパン]

　東京電力エナジーパートナー（東電EP）、京セラ、TEPCOホームテック、エナリスの4社は、2024年9月3日から家庭用蓄電池を遠隔制御するデマンドレスポンスの実証実験を開始した。

　昨今、再生可能エルギーの導入や、電力需給のひっ迫を背景に、電力需要量を抑制・創出する必要性が高まっている。その手法の一つとして、家庭用蓄電池を用いた調整力の創出に注目が集まっている。

　今回の実証実験では京セラ製の家庭用蓄電池を利用しているユーザーからモニターを募集。東電EPが電力の需給状況の見通しなどを踏まえて、エナリスに対し家庭用蓄電池の制御を指示する。

　エナリスはこの指令に加え、電力市場におけるスポット価格の予測をもとに策定する日々の制御計画も加味し、京セラに家庭用蓄電池の制御を指示する。京セラはエナリスのエネルギー管理システムおよび京セラの機器制御システムを通じて、各モニター住宅の家庭用蓄電池を遠隔制御する流れとなる。

実証のイメージ　出典：東京電力エナジーパートナー

　この実証により、電力の需給ひっ迫時における家庭用蓄電池を活用した調整力の創出量や、遠隔制御における充放電の応答性、電力調達コストの削減効果などの経済性を検証する。実証実験は2024年9月3日から12月31日までを予定している。