現在、再エネ海域利用法では、事業者選定後の公募占用計画の変更については、「公共の利益の一層の増進に寄与するもの」または「やむを得ない事情があること」に限定している。
資源エネルギー庁によるアンケート調査において、事業者からは、事業者選定後に風車メーカー等の変更が認められない現状では十分な価格交渉や契約条件交渉ができないため、選定後の風車メーカー等の変更を認めるなどの要件緩和が要望されている。
また、国内サプライチェーンの構築など産業競争力強化の観点からも、事業者選定後に国内部品等を活用するための計画変更については、柔軟性を確保するための制度設計が求められている。
このため洋上風力促進WG事務局では、事業計画の柔軟性に関する要件の整理を行った。なお、これは要件の明確化であって、緩和には該当しないと説明されている。
風車メーカー等の変更を「やむを得ない事情」として整理するためには、以下の2点をいずれも満たすことを要件とする。
なお風車メーカー等の変更は、環境アセスやウィンドファーム認証などに影響し、1〜2年程度運転開始時期が遅れることが想定されるため、迅速性の評価点が下がることが見込まれる。このため、変更申請を行う事業者に対しては、下がった評価点を上げるための追加的な取組、例えばサプライチェーンの強靱化等を求めることとする。
また、風車等の変更により運転開始が遅れ、迅速性の評価点が下がる場合には、保証金の没収要件に該当する。ただし、「選定事業者の自己の過失によらない事象」の場合は保証金の没収が免除され、地震やパンデミックに伴う遅延等がこれに該当する。他方、施工不良や地質調査不足に伴う遅延、サプライヤー由来の遅延等は、自己の過失による事象(=没収対象)と整理された。
国内製品を活用するためのポジティブな計画変更についても、運転開始時期が遅れる可能性があるが、この場合の没収免除についても整理が求められる。
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