現在ISO/TC 207では、ISO 14021:2016「環境ラベル及び宣言 - 自己宣言による環境主張(タイプII環境ラベル表示)」の定期改定作業が進められている。
先述の通り、ISO 14020は2022年にすでに改定され、環境ラベル等の名称が変更されたことを受け、ISO 14021についても規格名称から「タイプII環境ラベル表示」が削除され、タイプI〜III環境ラベルの用語は廃止されることが明記されている。
今回の改定により、「環境ラベル」とはISO14024準拠の環境ラベル(旧タイプI)のみを指すようになり、旧タイプIIは「自己宣言型環境宣言プログラム」と呼ばれるようになった。
また現在、国内でも旧タイプIIラベル(第三者検証を受けていない社内環境プログラムに基づくシンボル)を使用する企業は多いと考えられるが、今後はこのシンボル近傍に「このラベルは社内用であり、第三者認証されたことを示すマークではない」ことを明示的に記載することが新たに求められる。
改定ISO 14021は2026年内の発行が予定されている。環境表示ガイドラインはISO 14021に準拠したものであるため、タイプI〜III呼称の廃止など、速やかな改正が必要とされている。
欧州では、不公正な商行為を幅広く規制する法として、「不公正取引慣行指令(UCPD)」が存在するが、2024年の「グリーン移行における消費者のエンパワーメントに関する指令」の発効を受け、UCPDが改正され、EU加盟国は2026年3月27日までに指令を国内法化し、2026年9月27日までに適用開始することが求められている。
UCPDではこれまでも、不公正な取引慣行をリスト化してきたが、今回の改正により、環境表示に関連する以下の行為が追加された。これらはいわゆる「ブラックリスト」であり、いかなる場合も不公正取引とみなされるものである。
新たなブラックリストにより、自主的な環境ラベルの使用は不公正取引とみなされるため(上記※1)、今後、旧タイプIIラベルはEU加盟国では使用できないこととなる。
また、この改正UCPDの詳細要件を規定する特別法「グリーン訴求指令」案の検討が進められている。旧タイプI(日本の「エコマーク」等)は今後もEU加盟国で使用可能であるが、同指令の適用日以降に確立される第三国の公的機関/民間事業者による環境ラベルは欧州委員会の承認が必要となる。
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