現時点、太陽光パネルのリサイクル施設数は地域的な偏りがある。今後パネル排出量が増加した際にも安定的に処理を実施するためには、リサイクル施設を増やすとともに、施設がない地域でも近隣地域の事業者が回収できるようにする必要がある。
このため、太陽光パネルを収集運搬し、アルミやガラスの一定割合以上のリサイクルができる事業者を、国が認定する制度を設ける。
認定リサイクル事業者に対しては、都道府県ごとの廃棄物処理法の許可を不要とする特例措置を講じ、パネルの広域的な収集運搬を可能とする。
また廃棄物処理法では、産業廃棄物の保管数量等に関する一定の上限規制を設けており、これが効率的なパネルの収集運搬の制約となっている面もある。このため、認定事業者の費用効率的なリサイクルを促進するため、パネルの保管に関する特例措置を設けることを検討する。
なお、製造業者・輸入業者・住宅メーカー等が自社で製造販売した太陽光パネルのリサイクル体制を構築し、認定を受けることもできる制度とする。
また、再資源化事業等高度化法が2025年11月に完全施行されている。同法では、太陽光パネルを「分離・回収技術の高度化」の対象廃棄物として指定しているほか、太陽光パネルの再資源化については、収集運搬〜再資源化〜再生材の供給まで一体的に行う場合は「事業形態の高度化」の認定対象となる。
太陽光パネルの製造業者が、製品製造段階において環境配慮設計を行うことや、リサイクルに必要な情報提供を行うことは、使用済太陽光パネルの排出抑制とリサイクルの容易化・費用低減に向けて重要である。なお、現在国内で販売されている太陽光パネルは海外製造業者のシェアが高いため、新たなリサイクル制度ではその輸入業者や販売業者もカバーする必要がある。
なお、資源有効利用促進法の2025年改正において、「指定再利用促進製品」等に対して、資源有効利用・脱炭素化促進設計指針の策定及び設計の大臣認定等の措置が創設された。
現時点、資源有効利用促進法ではエアコンやPC等の50品目が指定されており、今後、太陽光パネルを同法の指定製品に追加することにより、太陽光パネル製造事業者の環境配慮設計に向けた実効性を高めることとする。
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