GTDは、ほかの仕事術とどちらがいいのか比較するようなタイプのものではありません。言ってみればOS。あなたの「仕事のOS」も、GTDでバージョンアップしてみては?
GTDについて話していると、ときどき次のような質問を受けます。
「つまり、GTDはほかの仕事術より優れているというわけですね?」
筆者としてはこの質問はちょっと論点がずれているような気がします。まず一般的に仕事術とは何を指すのでしょうか。多くの人は時間管理や手帳術、目標管理手法などを思いつくでしょう。それらの手法よりGTDは優れているのでしょうか?
いえ、そうではないでしょう。どちらがどちらより優れている、という話ではないような気がします。そこで思うのは、「GTDはOSに似ている」ということです。
さまざまな時間管理や目標管理などの仕事術は、それ自体もちろん効果的です。ただ、GTDを身につけることでさらにうまく使いこなせるようになると思っています。これは同じアプリケーションでもOSが違えば動作が速くなったり、安定したりすることに似ています。GTDを覚えることはあなたの仕事のOSをバージョンアップすることなのです。
GTDの著者、デビッド・アレンさんの話にはコンピュータのメタファーが数多く登場します。
これらはすべてOSに関するテクニックでもあります。OSはさまざまな周辺機器と通信しながら、効率的にタスクを片付けていくためのものです。このOSの機能が上がれば、その上で動くさまざまなアプリケーションがうまく動くようになります。
GTDとその他の仕事術の違いはここにあるかと思います。
GTDはOS、そのほかの仕事術はアプリケーションと考えるとわかりやすいでしょう。コンピュータも数年使っていればOSをバージョンアップする必要が出てきます。あなたの「仕事のOS」も、そろそろGTDでバージョンアップしてみてはいかがですか?
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