Biz.ID主催、第2回めとなるGTD徹底研究会を開きました。今回は、「気になることの書き出し」→「分類」をしていただき、2週間後には週次レビューについてのディスカッションを行います。
さて、前回のGTD徹底研究会(8月24日の記事参照)に続き、第2回目を実施しました。今回は20名を超えるブロガーにGTDのステップを実際に行っていただきました。
なお、今回は前回と違い、2回シリーズでの実施です。今回はGTDのステップをとにかくやっていただき、2週間後にそれが定着しているかどうかを検証します。
具体的なGTDのステップは「GTDまとめ」を参考にしていただくことにして、今回のレポートでは、GTDを実践するうえで参加者がはまりやすかったポイントを説明します。
GTDの最初のステップは「頭の中の気になること」をすべて書き出す作業です。今回ここには90分じっくりかけました。
この作業が終わった後に感想を聞いてみました。
「もう書けない!」「もうちょっとだったら書けるかな」などいろいろな感想がありましたが、注意すべきなのは次のような感想です。
「もう書けないと思うのだけど、なんだかまだあるようですっきりしない……」
こういう感覚のときは「もう書けない……」と思っていても根気よく30分、1時間と続けていくことが重要です。そこまでやってはじめてGTDの最大の特徴である「ストレスフリー」を体感することができます。
今回は時間の都合上90分で書き出す作業を打ち切りましたが「まだすっきりしない……」という人には「後日もう少し続けてみてください」とアドバイスをさせていただきました。
GTDの最初のステップを行っているとき、どこまで具体的に書けばいいのか、と質問されました。
結論からいうと、このステップでは勢いが大事なのでどのレベルで書いてもかまいません。具体的な書き方でなくてもどうせあとで具体化するので思いつくままにどんどん書かれる事をお勧めします。
最初のステップが終わると次は処理のステップです。「処理」というと複雑そうですが、1つずつ見ていけばそれほど複雑なことではありません。
また右図のGTDのフローチャートでは「それは何か?」や「行動を起こす必要があるか?」など、すぐに答えにくい質問があるので、それは以下のように置き換えて処理していくことをお勧めしました。
このように質問を置き換えてあげると、だいぶ「処理」しやすくなります。
また「処理」をしていると特定のリストに多くの項目が入り過ぎて不安になる方もいらっしゃったようです。
個人的な経験からすると、初めてGTDを行うとだいたい次のような割合で分類されるようです。
ほかのリストにはあまり割り振られることはないので、個人的にはこの3つのリストを「GTD3大リスト」と呼んでいます。ほかにもカレンダーなどに割り振られることもありますが、大きくはこの3つで十分なのではないでしょうか。
また「いつかやる、多分やるリスト」には多くの項目が並びますがあまり気にしないでください。
それよりも「プロジェクトリスト」「次にとるべきアクションリスト」を意図的に少なくしてしまうやり方がお勧めです。
この2つのリストは「今週中に前に進めたいもの」のリストになります。ここにあがってきた項目を着実にこなしていくことで「やるべきことの全体を把握しながら着実に仕事を片付けている」感覚を楽しむことができます。
また処理をしているときに「毎日やる、毎週やる」などの繰り返しのToDoはどうするのか、という質問を受けました。
個人的は、そのToDoを直接やるべき項目にするのではなくて「そのToDoを定期的に実施するための仕組みを考える」というToDoを作るようにしています。
このようにしておけば、リストに毎日同じToDoを書くのではなく、生活の仕組み自体を変えて着実にそのToDoを行うことができるようになります。
具体的には、玄関に張り紙をしたり、リマインダーシステムなどを使うことによって着実に習慣化を進めていくことができるようになるでしょう。
また別の方からは「いつかやらなくちゃいけないんだけど手をつけたくないものはどうしたらいいですか?」と質問を受けました。
そういったものに関してはまず「理想の状態は何か?」と考えてみるのがよいでしょう。場合によってはそれをやらなくてもいいかもしれませんし、そもそもの目的を達成するための、別の手段を思いつくことができるかもしれません。
今回はGTDのプロセスを全部説明したところで終わりましたが、習慣化していくためには週次レビューがどうしても必要です。
次回は11月9日に第2回を実施しますが、「週次レビューがうまくいったのか、うまくいかない場合がどこが問題だったのか」を中心に議論してみたいと思います。
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