自分の悩みを効果的に解消する質問術3分で読める! 隣のヤツより成果を出す勉強術(2/2 ページ)

» 2009年02月23日 18時00分 公開
[水野浩志,ITmedia]
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相手は相談のプロフェッショナルではない

 多くの人が勘違いしていると思えてならないのですが、皆さんの周りにいるほとんどの人は、恐らく相談事のプロフェッショナルではありません。人の相談に対して、的確でかつ聞き手が納得できるような解答をすることは、実はとても難しいことなんです。しかし、悩んでいる人は、その悩みで苦しんでいるがゆえに、相談相手にパーフェクトな解答を求めてしまいがちなんです。

 ですから、質問の仕方にしても「どうしたらいいんですか?」といったような言葉で聞いてしまうのです。すると聞かれた方は、不思議と、

  • 自分の理屈で考える、一番いいと思われる方法

 を、質問者に伝えようとすることが多いんですね。そしてそれは、往々にして、自分がやったこともなければ、できもしないようなことを、アドバイスと称して偉そうに言ってしまうのです。

 しかし、そういった解答は往々にして、先ほどの不倫相談の質問に対する解答のように、ほとんど役に立たない正論的解答になってしまうのです。

 ですから、もし自分と同じようなことに悩んだ経験のある人を見つけたら、「どうしたらいいんですか?」とは聞かず、

  • 「その時、あなたはどうやってその悩みを克服したんですか?」

 と質問してみて下さい。そう聞かれると、やってもいない理屈先行の正論ではなく、その人自身が実際にはい上がってきた血肉の通った解決策を話してくれるはず。その解決策のプロセスを聞く質問者としては、納得できないところは納得するまで、根掘り葉掘り聞き返すことが重要です。そうして、解決に至るまでの行動や考え方を理解していきましょう。

 このように、まずは自分の悩みと同じ経験を持った人を選び、その人がどうやって克服したのかを細かく聞き取る――ことを実践することが重要です。あなたが悩んでいることは、きっとほかの多くの人も悩んでいるはず。その人達の過去の経験は、あなたにとっても“財産”になります。ぜひ、その財産をきちんと聞き出して、あなた自身の人生に役立てて下さいね。

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著者紹介 水野浩志(みずの・ひろし)

 マイルストーン代表取締役。「社会に活き活きと働く大人たちを生み出す」をスローガンに掲げ、リーダーシップやモチベーション創造、自己表現力養成をテーマにした企業研修や公開セミナーを実施。また研修・セミナー講師向けに、具体的な成果を生み出す効果的なカリキュラムの構築手法や講師としてのマインド、人間力創りの指導も行っている。現在、日刊(平日)で、メールマガジン「1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術」を発行中。


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