どんな業界にも流行りすたりが存在する。「今さら聞けないWebメール」連載の第2回となる今回は、Webメール業界で最近話題の機能をご紹介しよう。
どんな業界にも流行りすたりが存在する。Webメール業界(というものがあればだが)にも最近のトレンドがあるのだ。「今さら聞けないWebメール」連載の第2回となる今回は、Webメール業界で最近話題の機能をご紹介しよう。
メールを送信した直後に「あ、しまった!」と本文の間違いやファイルの添付忘れなどに気づいたことはないだろうか。ちょっとした間違いなら再送すればいいだけだが、個人情報や機密情報を間違って送信しようものなら大変だ。
そうしたミスを防ぐのが「誤送信防止機能」。特定のキーワードを記入したメールを送信できないようにしたり、アドレス帳や本文の冒頭をチェックして送信先の間違いを防いだり――など、価格やメールシステムによっていくつかのタイプがある。
Webメールで主流なのは大きく分けて2つ。1つは添付ファイルにパスワードをかけるもの。もう1つは送信メールを一定時間保留するものだ。
前者は添付ファイルをZIP形式などに圧縮し、そこにパスワードをかけるものが多い。ZIPファイルのパスワードは、番号総当り攻撃(ブルートフォースアタック)を仕掛けられると必ずしも万全ではないが、やらないよりもやったほうがいい。もちろん、そうしたパスワードは別のメールで伝えたほうがいいだろう。自動的に別便でパスワードを送信するシステムもあるので、「パスワードを送り忘れた」という懸念がある人はそうしたシステムもおすすめだ。
後者の送信メールを一定時間保留する機能は、一般向けのWebメールでも実装が進んでいる。GmailのLabs機能でも、間違って送信ボタンをクリックしてから数秒以内ならメールの送信をキャンセルできる「送信取り消し」を搭載。同様の機能を搭載したビジネス向けWebメールサービスも増えている。先ほどの添付ファイルのパスワード機能などと同時に用いることで、さらに安全に利用できそうだ。
通常のメールシステム同様に、ウイルス対策ソフト会社と協力をして、受信メールがウイルスに感染をしていないかをチェックしてくれる機能も統合しているWebメールサービスが多い。同じく「迷惑メール対策機能」も充実させている。「最近迷惑メールを目にしないなあ」という人が多いのではないだろうか。
このほか、Webメールのインタフェースを利用して、通常のメールのPOPサーバに接続し、メールを受信できる機能を備えたものもある。複数のメールアカウントを1つのWebメールで管理できるのだ。本来は個別に設定したメールソフトでなければ受信できなかったメールが、いつでもどこでも利用できるWebメールで受信できればビジネスの利便性はかなり向上するだろう。
Webメールであれば、こうした機能の追加をメールソフトのバージョンアップなしに利用できるようになるのもメリット。メールソフトの種類やバージョンを気にしなくても新しい機能を利用できるようになるので、管理者もエンドユーザーも負担が少ないのである。
次回「デメリットを逆転させるアウトソーシング(仮題)」に続く。
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