テレビが社会に残っているのは、単に惰性だ。視聴者の大部分は「家にあるから見ている」人たちだと思う。
テレビというメディアに価値が残っているとすれば、歴史と伝統ぐらいだ。実質的にはオワコンと化している。一方で歴史と伝統は、意外と強いのも事実だ。登録者数が数十万人クラスの人気YouTuberが、自分のチャンネルで、テレビ出演のオファーを大喜びしているのを見ると、なんで? と不思議に思う。
世間一般においては、テレビはもう少し、最大のメディアであり続けるのだろう。
実質的には、発信する最強のプラットフォームは、もはや個人の手に移っている。
僕自身は、テレビのメディアとしての効率の悪さに、うんざりしている。ライブドアを経営していた時代までは、稼働時間の割に広告宣伝のコストパフォーマンスがよかった。スケジュールの許すときは、積極的にテレビに出ていた。
でも近頃は、ひどく悪い。拘束時間が長すぎる。ギャラも驚くほど安い。コメンテーターで出演しても、しょうもない質問しかされないし、ウザい共演者に絡まれる。
好きなことをTwitterで呟いて炎上した方が、広告宣伝のコストパフォーマンスはいい。公式動画を磨いていく方が、はるかに効率的だ。スケジュールが合って出演できたとしても、Zoomで対応できる。もうスタジオに出向く面倒は、引き受けたくない。コロナパニック以降は、「僕自身がメディア」の体制へ、より注力していくだろう。(敬称略)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング