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「選べる」と「選ばなくていい」の両立、「アニマックス on ”PlayStation”」の挑戦

» 2017年09月21日 12時00分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 アニメ専門チャンネル「アニマックス」は、「PlayStation 4」向けのアニメ配信サービス「アニマックス on ”PlayStation”」を12月から提供する。「PlayStation Network」では初のアニメ専門チャンネルとなるが、同時にネット配信ならではの使い勝手追求した国内では珍しいサービスになりそうだ。

 アニマックスを運営しているのはソニー系列のアニマックスブロードキャスト・ジャパン。月額500円で24時間アニメが見られる利便性に加え、「ゲーム原作アニメから最新アニメまで、PlayStationユーザーの嗜好に合わせたオリジナル編成」も魅力だという。

配信予定コンテンツの一部

 そしてもう1つ。“テレビ”と“オンデマンド”の融合に挑戦する。ユーザーは、24時間休みなく配信されているストリーミング放送をテレビのように視聴できるほか、見たいときに見たいタイトルを選んで再生するオンデマンド型のサービスも利用できる。例えば、ストリーミング放送でたまたま見たアニメが気になったら、オンデマンドで過去の放送回を一気に視聴。初見のアニメでもすぐにキャッチアップできる。「選ばなくていい放送型、選べるオンデマンド型の両方を融合させる」(同社)

 さらにアニマックス on ”PlayStation”では、サービス開始後に新しい機能を追加する計画を持っている。それは海外で“スタートオーバー”と呼ばれているもの。ストリーミング放送の視聴中、ボタン1つで映像を一時停止したり、巻き戻したり、あるいは冒頭に戻って最初から見たり、といった操作が可能になる。オンデマンドのメニューに移動する必要はなく、Blu-ray Discレコーダーなどのタイムシフト視聴に近い使い方ができる。

 放送型のストリーミングサービスで、なぜタイムシフトが可能になるのか。「クラウド上のCDN(コンテンツ配信ネットワーク)でストリーミング放送をリアルタイムに録画し続け、ユーザーの操作に沿って送出する映像を切り替える仕組み」(同社)。オンデマンドのメニューには同じ番組がすぐに追加されるのにわざわざ録画するのは、単純に「視聴者にとって便利だから」(同社)

 またストリーミング放送の画面とオンデマンドの画面を組み合わせ、シームレスに行き来できるユーザーインタフェースの形も検討していく。「タイムシフトとオンデマンドを融合させ、視聴者に負担をかけず便利な形を作る。視聴時のデータはとれるので、ユーザーの行動(=操作やその頻度など)を参考に“より心地良いサービス”の形を見極めていきたい」(同社)。アニマックス on PlayStationは、12月1日にスタートする予定だ。

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