Vodafone live!BB、15日昼スタート〜その狙いは?(1/2 ページ)

» 2004年12月14日 23時43分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 携帯とPCを組み合わせたコンテンツ配信サービス「Vodafone live!BB」が12月15日の昼からスタートする。

 コンテンツをPCサイトからダウンロードし、SDカードなどで携帯に転送。携帯側のボーダフォンライブ!で「コンテンツキー」を購入することで閲覧が可能になる、いわゆる“超流通”を使ったシステムだ(11月10日の記事参照)。ボーダフォンの冬の3G、6機種が対応している。

 このサービスのメリットはどこにあるのか。そして具体的にはどのような手順でコンテンツを利用するのか。

10分の動画も〜大容量コンテンツの利用を目指して

 「携帯コンテンツがこれからどんどんリッチになる。端末自身はスペックアップしているが、(コンテンツは)無線でのダウンロードが難しい。なら家庭のPCを使ってダウンロードしてしまおう」

 ボーダフォンコアプロダクト&プラットフォームマネジメント部の千葉芳紀氏は、Vodafone live!BBの意図をこう説明する。

 3Gネットワークによってコンテンツが大容量になったとはいっても、新3G向けボーダフォンライブ!の最大ダウンロードサイズは2Mバイトに過ぎない(9月22日の記事参照)。ところがブロードバンド環境のPCを使ってコンテンツを提供すれば、コンテンツサイズは3Gネットワークの容量制限を受けずに「数M〜数十Mバイト」のコンテンツでも提供できる。例えば数分の動画、1曲まるごとの音楽──そういったコンテンツがすぐに使えるようになる。

 スタート当初は高クオリティのフル楽曲のほか「ショートドラマなど情報が濃いものが多い」(千葉氏)。「韓国ドラマBB」など9コンテンツが予定されており、50程度のコンテンツが用意される。価格は100円から300円程度。再生回数や再生期間が設定されているコンテンツが多いという。

「冬ソナ」「夏の香り」「プロポーズ」の名場面を選りすぐったショウタイムの「韓国ドラマBB」、マネキンドラマ「オー!マイキー」の新作を配信するテレビ東京ブロードバンドの「オー!マイキー」
(C)KBSi (C)ShowTime,Inc (C)OH!Mikey Project 2004
吉本興業の実力派がとっておきのネタを披露するファンダンゴの「よしもと爆笑セレクション」、グラビアアイドルの動画を提供するスターゲートの「アイドルBB」
(C)吉本興業/Fandango! (C)STARGATENETWORK

 ユーザー側のメリットだけでなく、コンテンツ提供側の間口を広げる意味もある。

 「10分の長さの動画も提供可能。デジタルコンテンツを持っているところは、クオリティを落とさずに提供できる。情報ソースを持っているコンテンツプロバイダの参入が容易になる」(千葉氏)

暗号化で多様な流通経路を

 PCでダウンロードしたコンテンツの問題の1つが不正コピーだ。Vodafone live!BBでは著作権保護のために、コンテンツに暗号化を施すことで対処する。暗号化を解除するコンテンツキーは、セキュリティと課金システムの整ったボーダフォンライブ!で提供する。PCのメリットと携帯のメリットをうまく融合させた形だ。

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